大事に育てた植物、冬に枯れておしまいではもったいないと思いませんか。寒さに弱いために一般的に一年草とされている多年草植物を、上手に冬越しして翌年も楽しむための冬越しのポイントをご紹介します。また、春の準備のために冬にやっておくとよいお手入れや庭仕事など冬のガーデニングにすべきことをまとめてみました。

冬前に植物の耐寒性を確認しよう

まず、育てている植物が寒さに強いのか、あるいは弱いのか確認しましょう。それによって冬越しの対応方法が異なります。植物のラベルに「最低温度〇℃」「非耐寒性」などと書いてあるので参考にしてください。耐寒性があるかないかの判断基準は、10℃になります。

  1. 非耐寒性植物

    最低温度が10℃以上必要な植物は耐寒性がなく、非耐寒性植物と呼ばれます。

  2. 半耐寒性植物

    最低温度が0℃~10℃程度の植物は、寒さに応じて防寒対策を行うことが必要な半耐寒性植物です。

  3. 耐寒性植物

    耐寒温度が0℃かそれ以下の温度が書いてある植物は、寒さに強い耐寒性植物になります。

宿根草や秋植えの一年草の多くは耐寒性が強いので、地植えでも冬を越せるものがたくさんあります。一方、春に植えて春~秋に楽しむ草花の多くは耐寒性があまり強くありません。そのため、冬越しさせるには対策が必要になります

お住まいの地域によっては、その植物が耐えることができる最低温度を下回る可能性があります。耐寒性が不明な場合は、耐寒性ゾーンマップを活用して、屋外で冬越し可能か屋内に入れるべきか確認してみてください。

冬支度をする秋のガーデニング

秋になり少しずつ寒くなり始めたら、植物に耐寒性をつけるために冬支度の準備をしましょう。

  1. 徐々に水やりを減らす

    植物は成長期にはたくさん水を必要としますが、だんだん気温が下がってきて成長が鈍ってくると、それほど水を必要としなくなります。今までと同じペースで水をあげるのではなく、水やりを控えて乾かし気味に育てると同じ植物でも寒さに強い株に育ちます。
    秋から徐々に水やりの間隔をあけて、乾燥に慣らしていきましょう。ギュッとしまった株に育ち、多少の寒さも乗り切れるようになります。

  2. 日によく当てる

    寒さが本格的になる前に太陽の光に十分当てて、しっかり育てておきましょう。半日陰や日陰に置いておくと徒長してヒョロヒョロとになってしまい、耐寒性も弱くなります。耐寒性が強い株は、葉の色が濃く徒長していないものです。

  3. 肥料は寒くなる前に

    丈夫な株は冬越しの成功率も高くなります。そのために、寒くなる前の気候がいい時期に肥料をあげてしっかりした株に育てておきましょう。そして、休眠中はそっとしておくのがポイントです。冬に休眠する植物には肥料を与えずに冬越しをさせます。
    冬でも花が咲き続けるパンジーやノースポール、アリッサムなどは、引き続き肥料をあげ続けましょう。

  4. 植え替えは寒くなる前に

    植え替えは寒くなる前までに済ませましょう。冬になる前にしっかり根を張ることで、耐寒性も強くなります。

  5. 株は小さくコンパクトに

    通常は一年草扱いされるペチュニアなどの草花も、上手に管理をすれば翌年も楽しむことができます。地上部が多いほど寒さにさらされる部分が増えるので、上手に冬越しするには、株が小さくきゅっとコンパクトにまとまっていることが大切です。寒くなる前に切り戻しをして、霜のあたらない軒下や、室内で管理しましょう。

  6. 甘やかし過ぎない

    実は、あまり甘やかしすぎるのも耐寒性を強めるためには逆効果になります。ある程度耐寒性のある植物は少しぐらいの寒さには耐えられるように、徐々に寒さに慣らしていくことも大切です。植物の状態や種類によって耐えられる最低気温は異なるので、様子をみながら対処しましょう。

  7. さし芽で更新する

    耐寒性の弱い植物は、秋のうちにさし芽をして株を更新しておくと冬を越しやすくなります。大切な植物の冬越しを確実にするための予備の苗としてもおすすめです。スペースを取らないのもメリットです。

冬越し対策をする冬のガーデニング

冬越しガーデニング冬の庭仕事

冬になり気温が下がってきたら、しっかりと防寒対策をしましょう。軒下に入れるだけでも寒さの影響を受けにくくなります。
葉の色が変わって傷んでくる、成長がストップするなどの変化があれば、すぐに防寒対策が必要です。特に、寒波がやってくる時は注意してください。天気予報をみながらあらかじめ防寒対策を施しましょう。では、具体的にどういった防寒対策をしたらよいかをご紹介します。

非耐寒性植物の防寒対策

室内で取り込む

寒さに弱い非耐寒性多年草の場合は、どんなに対策をしても冬の寒さで耐えることができる最低温度を下回り、枯れてしまいます。地植えの多年草は切り戻しをして、鉢に上げて室内に取り込みましょう。

室内でも置き場所に注意!

室内でも玄関や廊下などは気温が低く、非耐寒性植物にとっては寒すぎて枯死してしまう可能性があります。特に寒さに弱い観葉植物などは、暖かい部屋で育てましょう。気をつけたいのは夜間の気温です。窓辺は夜になるとガラスから寒さが伝わって冷え込みます。昼間は日当たりの良い窓辺に置いてある植物も、夜は部屋の中央などに移動してあげると安心です。
また、エアコンの風が直接当たる場所も避けましょう。乾燥しすぎる場合は加湿器や霧吹きで湿度を調整します。

耐寒性植物の防寒対策(地植えの場合)

マルチングをする

屋外で冬越しできる植物も、霜から根や新芽を守るためにマルチングをしておきます。マルチングとは、植えた植物の地上部を覆うことです。マルチングに使うのは腐葉土や堆肥、バークチップなどがあります。腐葉土と堆肥は春になったらそのまま土にすき込んでしまいましょう。落ち葉がたくさん降り積もる庭では、落ち葉でのマルチングもおすすめです。

ビニール袋や不織布、包装用クッション材(プチプチ)、段ボール箱などで鉢ごと植物全体を覆い、鉢の部分を除き昼間ははずすマルチング方法や、べたがけシートで鉢全体を覆って冬の間中かけておくようなマルチング方法もあります。

寒冷紗や不織布で覆う

移動できない鉢植えやシュラブなどの寒さ対策には寒冷紗や不織布を使いましょう。屋外で冬越しできる植物も、霜が降りそうなときは不織布で全体を覆ってしまうと葉が傷まず安心です。

耐寒性植物の防寒対策(鉢植えの場合)

二重鉢にする

二重鉢は夏の暑さ対策にも効果的な手段ですが、冬の寒さ対策でも活用できます。鉢植えの植物は、大きめの鉢に入れて二重鉢にすると根を寒さから守れます。

日あたりのいい場所に置く

冬の日陰は気温も上がらず寒いですよね。バケツにたまった水が1日中凍ったままということも。植物もできるだけ日当たりの良い場所で冬越しさせてあげましょう。

防風対策も忘れずに

ベランダなどで育てている鉢植えは強い風にも注意が必要です。北風が強い地域も気をつけましょう。風の当たらない場所に移動できない場合は、不織布で覆ったり風よけになるものを置いたりして、風が直接植物に当たらないように工夫しましょう。

冬の水やり対策

冬は、水やりの頻度を下げましょう。土の表面が乾いていても、葉が萎れていなければもう1日待ってから水やりをするぐらいで大丈夫です。ただ、水やりをする際は鉢底から水が流れ出るまでたっぷりとあげることは忘れないようにしてください。

寒い時期の水やりは午前中に終わらせます。夜間の気温が氷点下になると、鉢の中の水が凍り、根が傷んでしまいます。鉢植えは寒さの影響をダイレクトに受けるので注意しましょう。

春の準備をする冬のガーデニング

剪定と寒肥

冬のガーデニング仕事

低木(シュラブ)の剪定

落葉樹は冬の間に枝ぶりを見ながら剪定をしましょう。また、休眠期に寒肥を施します。

ガーデニングで人気のアナベルの剪定も春が来る前に行いましょう。アメリカあじさい(アナベル)は、一般的なアジサイとは異なり春から伸びる新枝に花芽がつく剪定が簡単なアジサイです。あまり大きくしたくない場合は地際から剪定しても大丈夫です。

バラの剪定

12月、1月はバラの剪定時期です。病気予防のためにも葉を全部落とし、細くて弱い枝や枯れた枝、込み入っている部分は根元から剪定し、それ以外の枝は育てる場所に合わせて高さを決めて剪定します。つるバラは同時に誘引も行いましょう。

ガーデニング計画立案

春のガーデニング計画

冬の間に、春のガーデニング計画を立てましょう。

この時期に考えておきたいのが庭のデザインです。特に、一度植えたら長く育てたい低木(シュラブ)の配置はよく考えておきたいものですね。花が咲く季節などを考えながら、どのような庭にしたいのか、どの植物を育てようかと選ぶのはとても楽しい作業です。春に備えてイメージを膨らませながら、カタログやインターネットで情報を集めておくといいですね。

春になると新品種も多く発売されます。ネットで購入する場合は早めに予約販売が始まるものもあるので、春に入る前にチェックしておくのがおすすめです。

まとめ

冬を無事越した株は、春にはすでにしっかりと根を張っているので、春に新たに植えるよりも大きな株で楽しむことができます。素敵な春を迎えるためにも、是非冬越しにチャレンジしてみましょう!

また、屋外でのガーデニング作業がない冬にこそガーデニング計画を考えて、春のガーデニングシーズンに向けて、冬の間に植物選びやお手入れをして準備しておきましょう。