あじさいは、咲き終わっても花を取り去らない限り自然に「散る」ということがありません。鉢植えや地植えで初夏を彩ってくれたあじさいを、その後もドライフラワーにしてさらに長く楽しんでみませんか。あじさいのドライフラワーは、コツさえつかめば他のドライフラワーよりも簡単に作れます。また生花とは違いあじさいのドライフラワーならではの風合いある色合いを楽しむこともできます。
ここでは、今人気の「秋色あじさい」アナベルのドライフラワーの作り方や飾り方のアイデアをご紹介します。

秋色あじさいとは

あじさいは梅雨から初夏にかけて小さな花を球状につける日本産の落葉低木です。もともと日本原産のガクアジサイが欧州にわたり「東洋のバラ」と人気を博し、今では世界中で親しまれるようになりました。品種改良されて西洋アジサイとして日本に逆輸入したものもあります。


この西洋アジサイですが、初夏に咲いた花が気温の変化などに伴い、ゆっくり時間をかけてアンティークな色あいに変化するため「秋色あじさい」または「ヴィンテージあじさい」と呼ばれます。国内外でも人気が高く、200種類以上もの品種があると言われています。その「秋色あじさい」の中でも、代表的な品種がアナベルです。

アナベルとは

北アメリカ原産のアナベルは、別名アメリカあじさいとも呼ばれ、ふんわりと大きな手まりのようなフォルムが特徴です。アナベルは水分の含有量が少なく、ドライフラワーを作るのに最適なあじさいです。初夏に20~30cmの大輪の花を咲かせ、花色はグリーンから始まり、咲き進むにしたがって白っぽく変化します。
秋色グリーンと呼ばれる綺麗な秋色にこだわるなら、強い光や強風、雨に当てないことがポイントです。アナベルを鉢植えで育てて、花が開花してからは雨風の当たらない場所に移動させましょう。開花から数ヵ月経過して、花のガクに厚みが出てきた頃に一気に乾かすと、プロが作ったような綺麗なドライフラワーが出来上がりますよ。

アナベルのドライフラワーの作り方

アナベルの魅力は、大きな手まりのようなふんわりした丸さです。ボリューム感を保ちつつ、素早く乾燥させるにはどうしたらよいのでしょうか。この章では、ドライフラワーに最適なアナベルや、水分量をうまくコントロールする方法、アナベルのドライフラワーの作り方を解説します。

アナベルのドライフラワー作りで、最も大切なのは「アナベルを刈り取る時期」です。アナベルのドライフラワー作成に最適な時期は、高温が続く真夏か秋のはじめ頃です。花や茎の部分に水分が少なくなっているため、乾燥に手間と時間をかけることなくドライフラワーが完成します。タイミングを間違えば、乾燥するまでに時間がかかり過ぎて、花色が悪くなってしまいます。

ドライフラワー上級者であれば、時期を選ばずドライフラワーを作ることも可能です。水分が豊富な梅雨時などのあじさいは、ただ吊るすだけではガクが縮むなどしてきれいに仕上がりません。茎の先に十字に切れ目を入れ、ガスレンジなどで焦げ目がつくほど焼き、焼いた部分に、薬局で購入したミョウバンを擦りつけてください。これをブリキのバケツに無造作に入れて乾かしたり、車中に吊るして一気に乾燥させるなどしましょう。

ハンギング法

ドライフラワーの基本となるのが、ハンギング法です。高温乾燥したタイミングを選んで、アナベルの花から2~3節目をカットし全ての葉を取り除いたら、風通しの良い場所に吊るしましょう。直射日光を避けた場所に吊るすと色褪せを防ぐことができます。初めてドライフラワーを作る方には、「え、吊るすだけで?」とビックリされるかもしれませんが、時期と吊るす場所を間違えなければ、それだけでキレイなアナベルのドライフラワーが完成します。

ドライ・イン・ウォーター法

7月終りから8月初旬にかけて、咲き残っているアナベルを刈り取ったら、余分な葉を取り除きましょう。ドライ・イン・ウォーター法では、花瓶などの少量の水に挿し少しずつ蒸発させて花の水を抜いていきドライフラワーを完成させます。生花の色にはじまり、徐々に色の変化をしていく過程楽しむことが出来ます。乾く途中であじさいの茎が花の重さに耐え兼ねて折れ曲がってしまう可能性もあるので、乾かす速度をあげましょう。扇風機などを上手に使うと、一気に短時間でドライできるのでおすすめです。

シリカゲル法

少しテクニックは必要ですが、アナベルのように花びらが多い立体的な花をドライフラワーにするときに適しているのが、シリカゲル法です。シリカゲル法は、花の形をそのまま残せ、生花のときの色がきれいなままに仕上がるのが魅力な手法です。ただし、茎を短くカットしなければならないので、アクセサリー用やハーバリウム用などにおすすめしたい方法です。

まず花の首の少し下で花をカットします。密閉容器にドライフラワー用シリカゲルを敷き詰め、その上に花を置きます。花の上にもシリカゲルを振りかけて埋めこみます。蓋を閉めて密閉し、1週間くらいして乾燥したら完成です。完成後すぐに密閉容器やハーバリウムに入れて保管しましょう。空気に触れる状態では褪色してしまい長く楽しめません。

アナベルのドライフラワーのアレンジ

アナベルのドライフラワーを鑑賞したり演出するアレンジアイデアをご紹介します。アナベルだけに限らず、あじさいのドライフラワーに活用できるアレンジばかりですので、是非参考にしてみてください。

花瓶や雑貨で飾って

完成したアナベルのドライフラワーは、特に何のテクニックも必要なく、ただ花瓶に挿したりお皿や雑貨の上に置いたりするだけで一気にお部屋が洗練されます。ドライ・イン・ウォーター法でドライフラワーを作成した場合は、ずっとその花瓶に挿したままで鑑賞を楽しめます。ハンギング法でドライフラワーを作成した場合は、そのまま干した状態でお部屋に飾っておいても素敵です。

アナベルドライフラワーの作り方
アナベルドライフラワーの作り方

瓶に詰めて

ドライフラワーの鑑賞期間は花によっても違いますが、通常は空気に触れる状態で半年から1年くらい持続します。シリカゲル法で作成して瓶や密封容器に入れたものなら、数年以上も楽しめます。アナベルやあじさいの優しい雰囲気を活かして、ふんわり瓶に詰めてみてくださいね。

ハーバリウム(Herbarium)にして

もともとハーバリウムは、植物を乾燥させた「標本」という意味でしたが、現在では鑑賞目的で作られたガラス瓶に入ったドライフラワーを指します。ガラスの瓶を専用のオイルで満たすことで常にみずみずしい状態で花を保つことができます。「透明感があって癒される」「花の色が映える」と、人気の高い鑑賞法です。

アートリウムにして

ハーバリウムはガラス瓶を通してお花を観賞するものでしたが、そのハーバリウムが進化してガラス瓶を取り除いたアートリウムも人気です。瓶がない分透明感も増し、自分が好きな形や大きさで型を作って作成できることが最大の魅力です。同じ種類のドライフラワーを使っても、お花を中央にまとめるのと、まんべんなく散らすのでも全くデザインが変わり、作り手のセンスが光る作品になります。

リースにして

購入したリースに、少しずつアナベルのドライフラワーをワイヤーで巻き付けていきます。リースもワイヤーも100円ショップで購入可能です。1足目のドライフラワーを巻いたら、ボリュームを調整しながら2束目のドライフラワーを45度程度ずらして巻きます。ボリュームたっぷりのリースにしたい場合は、その間隔を狭くしてください。360度一周巻けたら、完成です。

スワッグにして

アナベルのドライフラワーは、それだけを数束束ねるだけでも立派なスワッグになる優れものです。小ぶりなスワッグにして吊るしたり、自然素材のバスケットに入れたり、壁に絵のようにハンギングして飾って楽しんでみてください。風通しがよく、湿気の少ない場所に飾るのがおすすめです。湿気に触れると色が悪くなりますので、乾燥剤を入れたガラス瓶などに入れて飾るのも一つの方法です。

また、他のドライフラワーを一緒に組み合わせてアレンジするとさらにオリジナリティーが増します。対照的な明るい色を選ぶとアクセントになりますが、色合いのトーンを統一するとナチュラルな雰囲気に仕上がります。長く楽しめるドライフラワーなら、贈り物やプレゼントにも最適です。

アナベルの花言葉

普通のあじさいの花言葉は、花の色が変化することから、「移り気」や「浮気」とあまり良い意味は持ちません。その点、アナベルなら「ひたむきな愛」「辛抱強い愛情」と、ひたむきで一途な花言葉が付けられています。何故ならアナベルとは、古代ローマ時代「愛すべき女性」を意味するアマベルに由来しているのです。アナベルであれば愛情あふれるプレゼントになりますよ。ぜひハンドメイドの贈り物に挑戦してくださいね。

おすすめのアナベル

PROVEN WINNERS(PW)では、サイズとカラーのバリエーションを揃えてアメリカあじさい(アナベル)を展開しています。大きな花房で印象に残るドライフラワーを作ることができ、また茎がしっかりと太いためドライフラワーの作成途中で茎が折れる心配も少ないです。アナベルのドライフラワーならではのアンティークカラーを、是非お部屋でもお楽しみください。

    まとめ

    今回は人気の秋色あじさいの中からアナベルのドライフラワーの作り方と飾り方をご紹介しました。ドライフラワー作成のコツは、乾燥した時期に作成することと、花が悪くなっていくスピードに負けないよう短時間で水分を抜くことです!みなさんなりのアレンジや工夫を施すことでアナベルのドライフラワーがさらにワンランク上の仕上がりになります。アナベルの花色の変化とともに季節の移り変わりを長く楽しんでみてくださいね。