ガーデニングの雑誌で見るような素敵な花の写真やSNSに投稿されているインスタ映えする写真を見て、自分もそんな写真を撮ってみたい思いませんか。自宅のお庭できれいに咲いた花や、旅行先の自然やガーデンが、素敵な写真で残せたら嬉しさ倍増ですよね。
実は、庭や花の写真は、きれいに撮るのが意外と難しいもの。美しく咲いている花を撮ったのに、写真を見ると目で見たほどにはきれいに写っていないということも少なくありません。特に、たくさん花が咲いている場所だと、何を撮りたかったのか分からない一枚になってしまうこともあります。

でも、「もしかしたら写真を撮るセンスないかも…」と落ち込まなくても大丈夫。今日からできる、お花をキレイに撮影する写真の撮り方のコツをご紹介します。いくつかのポイントを知っておけば、一眼レフなどの高額なカメラでなくスマホでも大丈夫!是非、コツを抑えて気軽にお花をキレイに撮影してみてください。

一眼レフ」と「スマホ」 それぞれのメリット

一眼レフカメラは、スマホについているカメラに比べてレンズも大きく、花の撮影に向いています。背景をぼかして花のめしべだけにピントを合わせるような撮影も得意。でも、高価で重たく持ち歩きに不便というデメリットもあり、「しっかり撮るぞ!」という方に向いています。


一方、スマホでも雰囲気のあるおしゃれな写真を撮ることは可能です。さまざまなアプリがあるので、撮った写真の色や明るさを変えるなどの技も簡単です。最近のスマホカメラは画質もレンズも高品質になってきているので、手軽に美しい写真を撮れるのが魅力です。もしインスタ映えする写真を撮るには、一眼レフを買わないとと思っているとしたら、スマホでも十分魅力的な写真は撮影できます。


一眼レフとスマホ、用途に応じて使いやすい方を選んで撮影してみてください。

花の写真を撮る7つのポイント

ポイント1 撮りたいお花をよく見よう

立ったまま撮影したもの。画面が曲がっています。

しゃがんで撮影したもの。画面が整い、花のラインが揃っています。

写真は景色を切り取って見せるものです。そのため、どこを切り取りたいのかがはっきりすると素敵な写真になります。
まずは、撮りたい花や庭をよく観察しましょう。どこから見ると一番きれいに見えますか。たくさん咲いている花は、どの花が一番美しいですか。「かわいい!」と思えるベストな場所を見つけたら、そこで一枚撮ってみましょう。写真に撮ると、それまで見えなかった背景にある余計なモノなどが見えてきます。次はそれが入らないような場所を探して、立ったりしゃがんだり動いて撮影してみましょう。

ポイント2 撮る位置を工夫しよう

同じ花でも撮る位置が違うだけで、全く違う印象になります。どの位置から撮ると一番魅力的に撮影できるか、まずはレンズ越しに覗いてみてください。

真上から

お花をキレイに撮影する方法

真上から俯瞰するように撮るだけで、写真が急にハイセンスに見えます。これは、立体感のあるものよりも、平面的に同じものが広がっているような場所にぴったりの撮り方です。美しい緑が広がっている場所や、等間隔で花が並んでいるような場所で使ってみましょう。

真下から

お花をキレイに撮影する方法

一面に広がるコスモスや桜の花。空気感も一緒に撮りたい!という場面でおすすめなのが、下から見上げるように撮る方法。澄んだ空を背景に、光に透けるような写真を撮ってみましょう。高さのある花や木を撮るときに向いています。

真横から

グラスに生けた花などを、背景を生かして撮りたいときは真横から撮影してみましょう。雰囲気のある壁の前に並ぶ寄せ植えやなどを全体的に撮る時に使ってみましょう。縦と横の線が傾かないようにするのが、おしゃれに見せるポイントです。

近くから

お花をキレイに撮影する方法

花のつぼみや花びらには、思いっきり近付いて撮ってみましょう。画面いっぱいに写すと花も迫力たっぷりになり、こんな形や色をしていたんだと新しい発見もできる写真になります。

ポイント3 おしゃれな構図を狙おう

どうしても撮りたいものを中央に置きたくなりますが、おしゃれに見せるには少しメリハリをつけてアンバランスにするのがコツです。
画面全体に縦3本、横3本の線(グリッド線)をひいて、画面を9分割してみましょう。それぞれの線が交差した場所に主役を持ってきます。写真に抜け感が出て、センスの良い写真になるので試してみましょう。何度も撮っているうちにバランス感が身についてきます。

ポイント4 背景はすっきりとさせよう

スマホで撮る際に「単焦点」や「マクロ」というモードを選ぶと、背景をぼかして撮ることができます。一眼レフのような仕上がりになるので試してみてください。

ポイント5 色合いや雰囲気を統一しよう

美しい写真は色合いや雰囲気に統一感があります。

明るい色の花はふんわり明るく、ダークな色合いの花は全体を暗めにするなど、花と写真の明るさも考えるとセンスある一枚になります。いろいろな色が混ざっているカラフルな写真も素敵ですが、赤系、イエロー系、紫系など花の色に統一感がある写真も美しいもの。アンティーク調のガーデングッズを組み合わせると、簡単に雰囲気ある写真になるのでおすすめです。

ポイント6 光を味方につけよう

光の色を考えたことがありますか。同じ花でも、晴れた日の午前中や夕方の光で撮った写真と曇りの日に撮った写真では、色も雰囲気も違って見えますが、それは光の色が起因しています。
太陽が高い位置にあるお昼の光だと、花に強い影ができて強烈な印象になります。一方、斜めから光が当たる時間帯に撮った写真は、立体感があり色合いにも深みが出ます。全体に光が回り込む明るい曇りの日も、庭の写真を撮るのに向いています。光を味方につけて素敵な写真を撮りましょう。

ポイント7 お花への愛情を表現しよう

ポイント1から6までは撮影テクニックについてお話をしましたが、最後のポイントは撮影者の気持ちについてお話をします。お花の写真は、子供や動物を撮影する時と同じで、撮影者の愛情を感じる写真とそうでないものは、一目で差が出るものです。たった一瞬を切り取ることしかできない写真ではありますが、そのお花を大切に想う気持ちを意識して撮影してみてください。

難しいテクニックはどうであれ、きっとその愛情が写真には表現されます。時間の流れ、風のそよぎ、花の香り、鳥のさえずりや子供たちが遠くではしゃぐ声、それらを感じ取れる花の写真にするには、撮影者が花を想う気持ちは絶対に欠かせない要素です。自分が育てたお花や寄せ植えであれば、尚更です。写真を撮影するまでに至った、今まで育てた経緯やみんなに見てほしい寄せ植えの工夫を、花を愛でながら写真に表現してください。

まとめ

お花をキレイに写真に撮る方法のポイントを挙げてみましたが、もちろん全部を一度にやるのは大変です。まずは、ひとつずつ試してみて、キレイなお花の写真を撮ってみましょう!キレイな写真が撮れたら、SNSでシェアするだけなんてもったいない!お花の写真のコンテストに応募して、腕試しをしてみませんか。また、他の人のお花の写真の作品を見るだけでもとても勉強になるので、是非見てみてください。