PROVEN WINNERS(PW)の植物には、国内や海外で開催されるさまざまな品評会で受賞している品種がたくさんあります。受賞できるのは、育てやすさやパフォーマンスに特に優れた優秀な品種の証です。そんな育てやすさお墨付きのPW受賞品種たちをご紹介します。

ジャパンフラワーセレクション

2006年にスタートしたジャパンフラワーセレクション(JFS)。「いい花の新基準。」を合言葉として、ジャパンフラワーセレクション実行協議会が主催する品種コンテストで毎年12月にフラワー・オブ・ザ・イヤー(最優秀賞)が発表されます。

もともと日本では世界一を誇る新品種が毎年登場しながら、それがなかなか消費者に伝わっていないことがありました。そのため、育てやすさなどに優れた新品種を選んで一般の人に推薦するために、このコンテストが開催されることになったのです。
審査は、栽培状況データやモニター調査、育てやすさ、パフォーマンスの高さ、今後の可能性などさまざまな角度から行われます。いわゆる、ガーデナーの皆さんに一番おすすめしたい優れた品種と言うことになります。
受賞品種には「JFS受賞マーク」が与えられ認定品種として登録されます。このマークがついている苗は、いわば育てやすさやパフォーマンスの高さが「お墨付き」の品種だと言えるわけです。

ジャパンフラワーセレクション2020-2021 PW受賞品種

バーベナ メテオールシャワー

バーベナメテオールシャワー

ベスト・フラワー(優秀賞) 受賞
ライフデザイン特別賞 受賞
グッドパフォーマンス特別賞受賞
モーストジョイ特別賞 受賞

審査講評
花数、分枝ともに多く、連続開花性に富む。花房は大きいが、花がらが目立たないため、ローメンテナンスなところも評価できる。ニーハイ丈のコンパクトな草姿で、成長しても株が乱れることなく、花茎の間にできる空間から風が抜けていくイメージ。その空間があることで他の草花とも合わせやすい。花茎もしっかりとしていて、長雨の時期にも倒伏することはなかった。花壇での立体感のある植栽や、寄せ植えでの混植など、様々な楽しみ方が考えられる。

ガーデンヒポエステスピッピ

ガーデンヒポエステスピッピ

グッドパフォーマンス特別賞 受賞
ニューバリュ―特別賞 受賞

審査講評
ガーデンで利用できるヒポエステス。白いブロッチが夏のガーデンを涼しげに演出できる。分枝が多いが茂りすぎず、透けることもなく、また、株が倒れることもなく、安定した草姿。屋根付き施設での栽培より、露地花壇の方がとう立ちも遅く、コンパクトにまとまった美しい姿を長く維持していた。露地花壇では夏の強光により、葉の傷みと葉縁の縮れ・変形が見られたことが少し気になった。屋根付き施設ではこれらの難点が見られなかったので、シェードガーデンに向いているかもしれない。従来品種と比べ、寄せ植えやハンギングバスケットにも使いやすそう。

ジャパンフラワーセレクション2019-2020 PW受賞品種

ラグランジア ブライダルシャワー

PW 受賞品種

フラワー・オブ・ザ・イヤー2019-2020最優秀賞 受賞

審査講評
全ての側芽から花が咲く画期的なアジサイ。一般的なアジサイとの差異が魅力的で、ベスト・フラワー(優秀賞)とニュースタイル特別賞同時受賞。ピンチの位置や時期が自由に選べるため、ハンギングや誘引による仕立ても可能になり、アジサイの楽しみ方が広がるだろう。葉が小さく、通常のアジサイよりも蒸散が抑えられるため、水管理がラク。

アルテルナンテラ リトルロマンス

ベスト・フラワー(優秀賞)受賞
ライフデザイン特別賞 受賞
グッドパフォーマンス特別賞 受賞
カラークリエイト特別賞 受賞

審査講評
高温期はややグリーンに傾いて見えるものの、10月には深い紫色がもどってくる。色変わりもまた楽しみの一つ。日陰での発色もよい。生育旺盛だが、株元が蒸れて枯れ上がることもなくとても強健。また、花がつかないこと、ローメンテナンスでピンチなしでもボリューム感ある形にまとまり、花壇でのパフォーマンスは最高なことから、公共の修景プランツに向くだろう。リーフとして利用するなど、他用途にも期待できそう。

スーパートレニア カタリーナ ブルーリバー

ベスト・フラワー(優秀賞)
グッドパフォーマンス特別賞

審査講評
多花性で、咲き始めと咲き終わりの花色のグラデーションが魅力的。耐暑性、連続開花性に優れ、耐暑性に劣る従来の印象が覆った。1株で十分なボリュームが出るので、グラウンドカバーにすると雑草を抑えられるだろう。「ピンクリバー」の名前ではあるが、夏の直射日光下ではやや青みのピンクに見える。鮮やかなピンク色とは違うが、主張の強くない軽やかなピンク色は、他の花との組み合わせもしやすい。

スーパーサルビア ロックンロール ピンクスパイダー

スーパーサルビアロックンロール

入賞

審査講評
花色と海老茶色の苞のコントラストが美しい。連続開花性に優れ、9月中旬でも花つきに陰りが見えないが、花色が濃くなりピンク色の印象がやや減った。コンパクトながらよく分枝するうえ、株が密に茂り過ぎず動きがあり、花の高さが揃うのがよい。デザインがしやすそうで、花壇の植栽に勧めたい。力強い葉色と花色の対比も好印象。

マーガレット ストロベリーホイップ

マーガレット

入賞

審査講評
花が赤からピンク色、白へと咲き進み、一鉢に様々な色合いがミックスされて面白い。気温が上がっても花色がボケにくく、6月下旬まで連続開花しつつ、コンパクトにまとまるのは、販売者にとっても嬉しい魅力。

スーパーベル ダブル ピンクリップル

入賞

審査講評
花弁の淵にくっきりと入る白覆輪が入るおかげで、八重咲きの個性的な花形が引き立つ。インパクトの強い花色を、濃い葉色がさらに際立たせている。同シリーズのほかの品種同様、強健で耐暑性も強い。

ジャパンフラワーセレクション2018-2019 PW受賞品種

スーパーランタナ ムーンホワイト

PW 受賞品種

フラワー・オブ・ザ・イヤー2018-2019最優秀賞 受賞

審査講評
分枝よく、連続開花性の高いランタナ。白色品種のムーンホワイトは、一房の花が5㎝程と大きい。1株でこんもりと自然に丸くまとまり、花壇の群植では高さも揃い、株割れすることもなく花壇をカバーするパフォーマンスを見せた。ペチュニアでもニチニチソウでも無い白い花は、夏花壇の素材として欲しいもの。花壇だけでなく、寄せ植えやハンギングバスケット用としても使途が広く、いろいろな楽しみ方ができる。

スーパーサルビア ロックンロール ディープパープル

PW 受賞品種

ベスト・フラワー(優秀賞) 受賞
グッドパフォーマンス特別賞 受賞

審査講評
深みのあるブル-のガクと赤みの紫色の密な花穂。夏花壇の挿し色として使えるインパクトあるサルビア。自然に分枝し、大きく崩れることもなく、花上がりも良かった。1株でもかなり大きく育てることもできる。また、ランドスケープデザインの中でも活用が期待できる。暑い夏にそれ程手を入れずに長く楽しめることは家庭用としてだけでなく、公共花壇にも求められる要素であり、それを叶えている。

スーパーチュニア ビスタ ミニピンクスター

PW 受賞品種

ベスト・フラワー(優秀賞) 受賞
グッドパフォーマンス特別賞 受賞

審査講評
スーパーチュニア ビスタミニシリーズのピンクと白の複色小輪品種。一見してそれとわかる特徴ある花が、カーペット状に咲く姿は見事。耐暑性、耐雨性、連続開花性について申し分ない。とりわけ分枝が良く、ピンチを行わなくても花の密度を保った。多少の枝変わりが見られ、高温期に白い部分が若干多くなり花色全体が明るく見えるが、独特の模様はしっかり入っていた。
群植するとカーペット状になり、単株ではコンパクトに自然に丸くまとまる。蒸れる、花弁が傷みが目立つ、大きくなりすぎて困る、匂いが強い等のペチュニアに対して起こりがちな丌満がなく、消費者の方が育てやすい品種。

スーパージギタリス ベリーカーナリー

PW 受賞品種

ニュースタイル特別賞 受賞

審査講評
分枝性に優れたハイブリッドジギタリス。ピンク×アプリコットの花穂が株元から豪華に上がってくる表現が面白い。ロゼット状のダークグリーンの葉も楽しめる。徍々に外側も分枝して、ボリュームが出た。花色、草姿、生育の揃いも良い。
初心者でも育てやすいが、花ガラの手入れや咲き終わった花穂の手入れ方法を案内するとより楽しめる。新規性が高い草姿で、ニュースタイ
ル特別賞を受賞。

ジャパンフラワーセレクション2016-2017 PW受賞品種

スーパーチュニア ビスタ ミニブルースター

PW 受賞品種

フラワー・オブ・ザ・イヤー2016-2017最優秀賞 受賞

審査講評
青色と白色の爽やかなバイカラーがくっきりと出る小輪タイプのペチュニア。このインパクトある複色は、栽培観察中のどの時期に見ても退色なく安定していた。小輪の花が多くつき、にぎやか。ピンチをしてもしなくてもよく咲き、草姿もコンパクトで大きく乱れることが無い。分枝性、連続開花性があり、花色の安定感、花がらが目立たない手間のかからなさ、どれをとってもよく考えられた育種。安心して消費者におすすめできるすばらしい品種。

全日本花卉品種審査会

国内で販売中あるいは育成途中の品種の中から優良な品種の選定を行う、社団法人日本種苗協会主催の審査会です。審査を行うのは全国から選ばれた公的機関。その年の新品種を一堂に集めた実地栽培により、品種ごとの花の色や株の拡がり方、育てやすさなどさまざまなポイントを比較して行われます。
中でも「農林水産大臣賞」は、1等特別賞受賞品種の中で「特に優秀」と認められた品種だけに贈られる特別な賞です。

全日本花卉品種審査会 PW受賞品種

スーパーチュニア ビスタ ミニピンクスター

PW 受賞品種

2018年 大鉢 銀牌 受賞
2018年 大鉢 2位 等級2等 受賞
2017年 農林水産大臣賞 受賞
2016年 夏花壇 1位 等級1等特別賞 受賞

スーパーチュニア ビスタ ミニシャインパープル

PW 受賞品種

2018年 夏花壇 食料産業局長賞 受賞
2017年 夏花壇 1位 等級1等特別賞 受賞

スーパーチュニア ビスタ パープル

2018年 大鉢 銅牌 受賞
2017年 夏花壇 4位 等級3等 受賞

スーパーチュニア サクラフロート

スーパーチュニア ペチュニア

2016年 夏花壇 3位 等級2等 受賞

スーパーチュニア ビスタ ミニブルースター

PW 受賞品種

2018年 大鉢 銅碑 受賞
2018年 大鉢 4位 等級3等 受賞
2016年 夏花壇 2位 等級2等 受賞

フラワートライアルジャパン

フラワートライアルジャパンは、2008年より毎年9月下旬に、八ヶ岳南西麓(蓼科~八ヶ岳)を中心とした花き生産地にて開催している共同展示商談会です。かつては、同エリアに生産・開発拠点を設ける企業がそれぞれプライベート展示会を開催していましたが、欧米で開催されている同様の共同展示商談会を参考とし、共同での開催が始まりました。

フラワートライアルジャパン PW受賞品種

スーパーサルビア ロックンロール ピンクスパイダー

スーパーサルビアロックンロール

2018 フラワートライアル大賞最優秀賞 受賞

スーパーベル レモンスライス

PW 受賞品種

2012 フラワートライアル大賞優秀賞 受賞

日比谷セレクション

日比谷セレクションは、日比谷公園ガーデニングショーの中で開催されるイベントの1つで、審査員による花苗審査と来場者による人気投票の2つの賞から成り立ちます。日比谷公園ガーデニングショーは、2003年に日比谷公園開園100周年を記念して第1回を開催し以降、毎年秋(10月下旬)に開催されている花と緑・環境、ガーデニング等に関する催しで、会期中の入場者は20~30万人と、毎年多くの来場者で賑わっています。

日比谷セレクション PW受賞品種

ラグランジア ブライダルシャワー

PW 受賞品種

2019年 花苗審査 春夏部門 金賞
2019年 人気投票 春夏部門 5位

審査講評
純白の花を株いっぱいに咲かせる画期的なアジサイ、株はコンパクトで枝ごとに全ての花をつけるので満開時は全体が真っ白に見えます。庭で栽培でき手入れも楽、丈夫なので育つ。

スーパーチュニア ビスタ ミニ ブルースター

PW 受賞品種

2019年 人気投票 春夏部門 3位

RHS(英国王立園芸協会)チェルシーフラワーショー

毎年5月にイギリスで開催されるRHS(英国王立園芸協会)主催のチェルシーフラワーショー。世界で最もよく知られている権威あるガーデニングショーで、その歴史はなんと100年以上。世界中の園芸トレンドを左右するともいわれる、とても影響力のあるイベントです。

ガーデン部門では、ショウガーデンやアーティサンガーデンなど3つのカテゴリーに分かれた展示があり、優秀な作品にはゴールドなどのメダル(賞)が贈られます。
そして、チェルシーフラワーショーの中でも世界中の園芸家たちが注目するのが「プラント・オブ・ザ・イヤー」。すぐれたパフォーマンスを示した園芸品種や、将来にわたって影響を与えると考えられる、その年の最も優秀な品種に与えられる賞で、毎年、専門家による厳しい審査が行われます。
植えられる場所など用途の広さ、将来性、影響力、美しさ、品種自体のすばらしさなどを含めて審査される「プラント・オブ・ザ・イヤー」を受賞できるのは、その品種が世界的にも認められたという証。この賞を受賞できるのは、とても名誉あることなのです。

RHS(英国王立園芸協会)チェルシーフラワーショー PW受賞品種

ラグランジア ブライダルシャワー

PW 受賞品種
PW 受賞品種

2018年 プラント・オブ・ザ・イヤー ゴールド 受賞

カレンデュラ パワーデイジー サニー

2016、2017年連続 プラントオブザイヤー銅メダル 受賞

まとめ

受賞品種と聞くとなかなか入手できないという印象があるかもしれませんが、どの植物も近所のホームセンターや園芸店で手に入るものばかりです。育てる植物に悩んだら、それが受賞品種かどうかを判断基準の一つとして考えてみるのもいいかもしれません。実際に育ててみれば、様々な角度から高く評価された品種の良さを実感することができるはずです。特にガーデニング初心者の方は、失敗が少なく育てやすい受賞品種を育ててみることで、より楽しいガーデニングライフを過ごすことができるかと思います。またベテランガーデナーさんも、受賞品種の驚きのパフォーマンスを実感していただけると思います。