夏になると毎年日本列島にやってくる台風。近年増えているスーパー台風で、大切に育てていた植物が駄目になってしまったという経験をされた方も多いのではないでしょうか。
台風は、植物が駄目になるだけでなく、何も対策をしないとご近所の皆さんにも迷惑をかけてしまう場合があります。そのようなことを防ぐためには、台風が来る前の暴風対策が必要です。もう時間がない!と諦めてしまう前に今からでもできる事前の備えで被害を最小限に抑えましょう!
ベランダガーデンの台風暴風対策
飛ばされそうなものを撤去します
ベランダガーデンで一番気をつけたいのが、飛ばされそうなものを撤去することです。ガーデニンググッズやサンダルなどが飛ぶと凶器となり、周囲にも被害が出てしまう恐れがあります。
グリーンカーテンなどは飛ばされないようにしっかり固定するか、場合によっては撤去しましょう。
また、飛ばされそうな小さな鉢は部屋に取り込み、ハンギングは床に下ろしておくと安心です。
しっかりと固定します
トレリスやプランターなどは飛ばされないようにしっかりと固定しておきましょう。台風の規模によっては、外せる場合は撤去しておきます。
植木鉢を移動します
全ての植木鉢を部屋に取り込めればいいのですが、数が多いと実際はそうもいきません。
植木鉢は風が当たりにくい場所に集めて台風対策をしましょう。草丈の高い植木鉢は、防風ネットや遮光ネット、不織布などをかけ紐で束ねておくと、植物への被害が減らせます。
排水溝を掃除します
台風で雨量が増えるとベランダに水がたまり、階下の部屋に水漏れしてしまうことがあります。特にマンションのベランダは注意が必要です。日頃から排水溝を掃除して、水の流れが良くなるようにしておきましょう。
デッキパネルなどを設置している場合はパネルの下にゴミがたまっていることもあるので、時々パネルを外して掃除しておきましょう。
お庭の台風暴風対策
ガーデニンググッズを片付けます
ジョウロやほうき、デッキブラシなどのガーデニンググッズは風で飛ばされやすいので家や物置きの中に取り込みましょう。
植木鉢を移動します
植物は、何度も繰り返す強い風によって地上部が揺さぶられると、根がちぎれて枯れてしまうこともあります。大切な植木鉢は、台風が来る前に風のあたりにくい場所に移動したり家の中に入れておくと安心です。
植木鉢をまとめます
小さな植木鉢は暴風で飛ばされやすいため危険です。台風が来る前に、まとめて箱に入れて防風ネットなどをかけて何かに固定しておきましょう。風の当たりにくい場所に移動させて鉢をぎゅっとまとめておくと、お互いに風から守りあうことができます。
植木鉢を倒しておきます
アジサイなどのシュラブ(低木)の場合、大きな植木鉢は移動させるのが大変です。その場合は、あらかじめ鉢を倒しておくとよいでしょう。風で倒されるよりもダメージも少なくなります。
草丈・樹高を低くします
草丈の高い花苗や樹高の高いシュラブ(低木)は、早めに切り戻しをして高さを低くしておきましょう。
風に揺られて他の植物も巻き込むといった被害も最小限になります。
シンボルツリーなどの高さのある樹木は、塀を越えて伸びている枝などが風で揺さぶられ、隣の家の雨どいや屋根などに被害を出すこともあります。日頃から注意しておくことはもちろんですが、台風の予報が出たら家の周りをチェックして、ご近所さんに迷惑がかからないように伸びた枝を早めに剪定しておきましょう。枝が込み入っていると風圧も強くなり、風で木が傾いたり折れたりすることもあります。台風シーズンに入る前に、風通し良くなるように剪定しておきましょう。
防風ネットなどで囲います
剪定できない場合は支柱などを立てて、風で揺さぶられないようにネットで囲っておきましょう。紐でまとめておくだけでも効果があります。
生垣や塀で囲われた狭い場所は比較的風の被害を受けにくいのですが、庭が広い場合は風が強く当たりそうな場所をあらかじめ確認しておき、効率的に対策しましょう。
ネットで覆います
草丈の低い植物の花壇は、全体に防風ネットをかけて覆ってしまうという方法もあります。ネットの端は、風で飛ばされないようにレンガなどでしっかりと押さえておきましょう。
紐で束ねます
枝が風で揺られて傷つかないように、バラなどは紐で枝を軽く束ねておきましょう。支柱を立ててそこに結びつけた紐を株の周囲に回して固定します。枝数が少なければ、防風ネットを巻き付けた上から紐をまわして束ねておきます。
特に、植えたばかりのまだ根付いていないシュラブ(低木)は、しっかりと支柱に結び付けておきましょう。
台風後のガーデニングのお手入れ
台風が過ぎ去って安全が確保できたら、移動させた鉢を元の場所に戻しましょう。不織布や防風ネットなども取り除きます。
雨や風で傷んだ枝葉を取り除き、病害虫の被害を防ぎましょう。株元に落ちた葉や花びらも取り除いてきれいにしておくといいですね。
台風の後はあちこちからゴミや落ち葉などが飛んできています。家のまわりやベランダのゴミや落ち葉も掃除しておきましょう。
葉に泥がついていたら、きれいに洗い流しておきましょう。海に近い地域では塩害による被害を防ぐためにも、散水ホースで植物全体をていねいに洗い流してくださいね。
まとめ
最近は天気予報の精度もあがり、大きな台風であれば一週間前から情報が発信されることもあります。台風前に慌てないためにも、日頃から家のまわりやベランダを片付けておくことが大切です。
台風は急にスピードを上げたり、近づく前から風や雨が強くなったりすることがあるので、台風の予報が出たら、余裕をもって早めにガーデニング作業を終わらせておきましょう。そして、もし台風が近づいて暴風雨になってしまったら、くれぐれも無理をしないように安全第一で行動してくださいね。