1株でもこんもりと株一面に花を咲かせるカリブラコア。花色も豊富で、一重咲きや八重咲きと同じカリブラコアとは思えないほど様々な種類が出回っています。夏のガーデニングと言えばペチュニアとカリブラコア!それぐらい人気のあるお花なのですが、カリブラコアを育てることに苦手意識がある方もいるようです。
ここでは、カリブラコアを失敗することなく育てる方法と、多様なカリブラコアの中から世界最先端の花苗技術を誇るおすすめ品種をご紹介します。
カリブラコアとは
こんもりした美しい花姿が可愛らしく多くのガーデナーに人気のカリブラコア。ペチュニアによく似たお花を春から秋まで長い間咲かせる、夏を代表するお花の1つです。生育旺盛で病気にも強いため、ガーデニング初心者におすすめのお花です。
カリブラコアとペチュニアの違い
カリブラコアとペチュニアは、見た目は大変似ており両方ともナス科の植物になります。1990年にペチュニア属から派生してできたのがカリブラコア属で、夏の暑さに強く春から秋まで長く咲く点は、カリブラコアもペチュニアも違いがありません。
カリブラコアの生みの親は、ラグランジアやスーパーチュニアも開発した世界を代表する日本人育種家の坂嵜潮さんです。
カリブラコアとペチュニアの大きな違いは、花の触感と花の色です。また、ペチュニアの方が、花や葉のサイズが大きいものが多く、生育旺盛。その分生育スピードが早いのが特徴です。カリブラコアの方が花が小さめで可愛らしく、ベタベタしていない分お手入れがしやすい点が人気がある理由です。
ペチュニアについて詳しく知りたい方は以下を参考にしてみてください。
カリブラコアの花言葉
カリブラコアの花言葉は、ペチュニアと同じです。「心の安らぎ」「あなたと一緒なら心がやわらぐ」など、優しさを感じるものですが、さらに花の色によってもそれぞれ異なる花言葉が存在します。
カリブラコアの花色 | 花言葉 |
---|---|
赤色 | 決してあきらめない |
ピンク色 | 自然な心 |
白色 | 淡い恋 |
青色 | ためらう気持ち |
紫色 | 人気者 |
黒色 | 危険な愛 |
カリブラコアを贈り物にする際は、花言葉を意識して花色に気をつけたほうが良いかもしれませんね。
カリブラコアの誕生花
カリブラコアを誕生花とするのは、こちらもペチュニアと同じで5月18日、7月22日、9月25日、10月30日です。
カリブラコアの基本情報
開花期 | 春~秋(4~11月頃) |
分類 | ナス科カリブラコア属 |
原産国 | 南米 |
植物の種類 | 半耐寒性多年草/一年草 品種によって様々あります。 |
最低温度 | 約0℃ 品種によって差があります。 |
耐寒性ゾーン | 10a 品種によって差があります。 |
置き場所 | 日なた |
花色 | 赤、ピンク、白、黄色、青色、紫色、黒色、バイカラー色(複合色)など |
特徴 | 開花期が長く、横にこんもりと広がるので鉢植えやハンギングに向いています。 過湿に弱いため、梅雨や高温多湿の夏越しにはやや注意が必要です。 |
カリブラコアの育て方
カリブラコアの植えつけ、植え替え
カリブラコアの植えつけは真夏を避け、春(4~5月頃)又は秋(9月頃)に行います。あらかじめ元肥を混ぜた培養土に植えつけ、植えつけ後はたっぷりと水をあげましょう。生育旺盛なので、大きく育ったらさらに1~ふた回り大きな鉢に植え替えてあげましょう。苗の大きさに合わせて鉢サイズを上げることを鉢増しと言います。
もし鉢増しをする自信がない場合は、PWのカリブラコア スーパーベルがおすすめです。購入時の小さい苗をいきなり30cm程度の鉢に植えて大丈夫です。その場合は、水は土の表面が乾いてから水やりをするようにしましょう。
深く植え過ぎないように、苗の根鉢の土表面と鉢の土表面の高さを合わせて植えつけしてください。
花弁に泥がつくと傷みやすいので、泥はねを防ぐためにバークチップなどでマルチングをしておくとより安心です。
カリブラコアの土
カリブラコアは、水はけのよい酸性土壌を好みます。市販の草花用培養土を使って育てましょう。
カリブラコアを上手に育てることができない方の大きな要因の1つが土選びです。カリブラコアはナス科の植物で、同じ土壌で何年も育てていると生育不良になる「連作障害」が発生します。新しい培養土を使って育てれば大丈夫なのですが、土をリサイクルして育てる場合は十分な改良と酸性土壌に傾けることが重要になります。アルカリ性土壌の場合は、赤玉土を混ぜて酸性土壌に傾けてください。
それが故にカリブラコアは、地植えよりも鉢植えで育てるのが一般的です。PWのカリブラコア ぐんぐん大きくなるカリブラコア は、這うように生長する地植えにも適したカリブラコアです。地植えでも、なるべく草花用培養土に入れ替えて育ててください。
カリブラコアがうまく育たなかったこちらの土はpHが7.3とアルカリ性土壌に傾いていました。
なかなか育たない場合は、土壌のpHが偏っている場合があります。新しい培養土に植え替えをしましょう。市販の培養土は土壌のpHは、5.8(中性)に調整しているものがほとんどです。
カリブラコアの日当たり
カリブラコアは、日当たりの良い場所で育てましょう。1日6時間以上日光があたる場所が最適です。乾燥した環境を好むので、梅雨時は軒下など雨に当たらない場所で、真夏は半日陰で風通しの良い場所に置くと傷みにくくよく育ちます。
カリブラコアを育てるのに苦手意識がある方は、梅雨が長引いて日照時間が不足し枯れてしまったり、雨で蒸れてしまった経験がある方が多く見受けられます。一般的に八重咲き品種よりも一重咲き品種の方が、強健です。一重咲きで強いカリブラコアにも様々な花色と模様があります。是非お気に入りの品種を見つけてみてくださいね。
カリブラコアの水やり
カリブラコアは、やや乾燥気味に育てましょう。
土が乾いているのを確認してから、たっぷりと(鉢底から水が流れ出るまで)水をあげましょう。水流が強いと泥はねしやすいので、気をつけて水やりをしましょう。夏は水切れに注意し、できれば朝と夕方の2回水やりをします。
カリブラコアの肥料やり
花を次々と咲かせるカリブラコアは、ごはん(肥料)もたくさん必要とします。きれいな花を長く楽しむために、花が咲いている期間は500~1,000倍に薄めた液体肥料を週1回程度、緩効性肥料を月1回与えましょう。
春夏秋の肥料 (追肥)
春は、液体肥料を毎週あげるようにしましょう。500~1,000倍に希釈した液体肥料を1週間に1回程度あげてください。
冬の肥料 (追肥)
気温の低い時期は生育が止まるので、冬場は肥料をあげません。屋外では、地上部は枯れます。
カリブラコアの病害虫の予防と対策
植えつけ時に害虫防除のために殺虫剤を撒き、害虫の発生状況により市販のスプレータイプの殺虫剤または粒剤を使用してください。
病気
春と秋に葉に白い粉のようなものがついていたら、うどんこ病の可能性があります。風通しの良い場所に移して株が蒸れないようにしてください。また、風通しが悪いと灰色かび病にかかることがあります。花がらを取り除いて清潔な状態を保つようにしてください。
害虫
アブラムシの繁殖期である4~6月と9~10月にアブラムシが発生することがあります。アブラムシがたくさんついてしまった部分は切り落とし、アブラムシに効く薬剤を散布してください。特に黄色いお花にはナメクジがつきやすい傾向があります。ナメクジには、ナメクジ駆除剤の利用をおすすめします。
カリブラコアの切り戻し
カリブラコアは、花が満開になった後、形が乱れて枯葉が目立ってきたら思い切って切り戻しを行いましょう。初めてカリブラコアを育てる方は「きれいな花が咲いているのに可哀そう」と感じる方もみえると思います。しかしながら、カリブラコアは切り戻しをすることでさらにたくさんのお花を楽しむことができるんです。
目安として、梅雨入り前と8月の終わりの切り戻しがおすすめです。元気な葉を多く残して株元1/3程度に切り戻しをしましょう。切り戻しをする前には、切り口から病気が映らないように、はさみの消毒を忘れないようにしましょう。
PWのカリブラコア スーパーベル なら、切り戻し後3週間程度で再び満開の花を楽しめます。
切り戻し前
育ちすぎて株元が蒸れて枯葉も目立ってきました。
切り戻し後
ばっさり切り戻すときも、必ず元気な葉を多めに残すようにしましょう。
約3週間後
約3週間できれいなドーム状になりました!
秋に大胆な切り戻しをすると花が咲かない可能性があります。秋以降は伸びすぎた枝を切り取る程度にしてくださいね。
カリブラコアの梅雨越し
雨のあたらない軒下などに移動できる場合は、移動してあげましょう。一般的なカリブラコアは、酸性雨の雨に濡れると花の色がにじんだり花弁が溶けてしまうことがあります。秋まで長くカリブラコアのお花を楽しむためには、日本では梅雨や台風の季節に注意が必要です。
その点、PWのカリブラコア スーパーベルは、雨に濡れて傷んでも回復力が早いカリブラコアです。雨の度に鉢を移動することが難しい方は、雨に強く改良されたカリブラコアを育てることをおすすめします。
カリブラコアの花がら摘み
カリブラコアは、花がらは目立たないように改良されているので、「花がら摘み」をしなくてもきれいな花姿を楽しむことができます。さらにきれいに育てたい場合は、花がらを花茎で切り取ると、より長くたくさんの花を楽しめます。
カリブラコアの冬越し
カリブラコアは非耐寒性の多年草です。関東以西では軒下などの霜の下りない場所で冬越しすることも可能です。切り戻してコンパクトな株姿にしてから冬越しをすると、春には新しい葉が増えて再びこんもりとした姿に育ちます。
寒い地域では一年草として育てましょう。
カリブラコアの増やし方
カリブラコアの増やし方は、切り戻した際の茎を挿し木(挿し芽)するのが一般的です。元気な葉がついた茎を3節程度で切り、十分水を吸わせてから挿し木用の土に挿します。新しい葉が出てきたら培養土に移植しましょう。
挿し木や挿し芽にして増やしたブランド苗を、無断で人に譲ったり売ったりすることは「種苗法」という法律で禁止されています。生産者や品種開発者を守るためにも、増やした苗は人に譲ったりせずに、自宅で楽しむだけにしてくださいね。
おすすめのカリブラコア
PWのカリブラコアは、「スーパーベル」という名前や、「ぐんぐん大きくなるカリブラコア」という名前で販売しています。10,000種類の品種の中から、さまざまな厳しい試験をクリアしたものだけが、PWブランドの植物として世界で販売されています。日本独特の気候である、梅雨や長雨やゲリラ豪雨、さらには25℃以上の熱帯夜が何日も続く環境下においても、40℃以上の酷暑が続いても耐えることができる品種のみを選定しています。
どれも分枝性に優れ株を覆ってこぼれるように花が咲く優れもの。切り戻せばすぐに育って再び満開に。また、本来カリブラコアが苦手とする梅雨や真夏の酷暑にも強い強健な性質で、夏も花が途切れずに咲き続けて長い間花を楽しめます。そんなPWのカリブラコアの中から選りすぐりの6品種をご紹介します。
スーパーベル レモンスライス
まるでレモンをスライスしたような模様のスーパーベル レモンスライスは、花がたくさんあるお庭の中でもひと際目を引く爽やかな印象のレモンカラーです。2013年、世界初ストライプ模様が入るカリブラコアとして注目を集めました。
スーパーベル レッドパンチ
パンチをしてできたような中心から広がる黒色のグラデーションが人気のスーパーベル。パンチって、日本人には少し痛々しいネーミングに聞こえますがアメリカではとても愛着が持たれている言葉なんですよ。深い赤のグラデーションが美しい品種です。
スーパーベル ホーリースモーク
まるでキャンバスにクレヨンで描いたようなビックリ模様が特徴のスーパーベル ホーリースモーク。白いキャンバスに紫色のクレヨン模様!パッと華やぐ元気はつらつサマーカラーで、お庭を表情豊かに彩ってくれます。
スーパーベル ダブルミルクレープ
@mini_garden2010様の投稿です。まるでバラのような豪華な花を咲かせる八重咲きタイプのスーパーベルです。強健で、暑い夏でも一重咲きになることもありません。層になって咲く花姿はまるでミルクレープのよう。ほんのり染み込んだバターのグラデーションをお楽しみください。
スーパーベル ダブルチェリーリップル
スーパーベル ダブルチェリーリップルは、ゴールドのレースで縁取りしたようなダブルの花弁がかわいいカリブラコアです。温かみのあるチェリー色が可愛らしく、2022年にデビューしました。栽培環境によっては、ゴールド味が強く出る場合があります。
ぐんぐん大きくなるカリブラコア
ぐんぐん大きくなるカリブラコアは、地面に這うように拡がりその直径は約1.5mにまで生長し、地植えでも育てられる驚きのカリブラコアです。生育旺盛で、雑草対策にもおすすめ!お花のじゅうたんが簡単に作れます。
まとめ
スーパーベルは、世界20ヵ国以上で販売されている大人気のPWブランドのカリブラコアです。よく分枝し株の中心にも花がつきやすく、こんもりとまとまりのある草姿で、春から秋まで長く満開の状態を楽しめます。
スーパーベルは、毎年3~6月頃全国の園芸店やホームセンターで販売されています。販売時期や購入できるお店は、PW販売店検索で検索してみてくださいね。