ゼラニウムとは

ヨーロッパの窓辺に飾られている吊り鉢やプランターを彩るお花と言えばゼラニウム。ゼラニウムは、ヨーロッパではもっとも人気のある花壇苗の1つです。やや多肉質の茎で、華やかでボリュームある花が春から秋まで長く咲き続けます。以前は日本では梅雨や夏の夜温が影響し鑑賞期間が限られるため、流通量が限定的でしたが、最近は品種交雑により日本の夏にも耐えれる品種が誕生し始め、ゼラニウムは見た目が可愛らしいだけでなく日本でも育てやすい花苗の1つとして人気が出てきました。

雨にも強くなった!スーパーゼラニウム チャンピオン

スーパーゼラニウム チャンピオン
@uchi_mofu2様の投稿

雨や過湿が苦手だったゼラニウムの弱点を克服し、日本の気候に適するように改良されたのが、スーパーゼラニウム チャンピオンです。スーパーゼラニウム チャンピオンは、ゾナール系のゼラニウムと、アイビー系のペルタータムのゼラニウムを交雑により生まれたハイブリット ゼラニウムで、耐暑性がアップし観賞期間が一般品種と比べて長くなりました。3~3.5cmのボリュームある花房を早春から晩秋まで長くたくさん咲かせます。

ここでは、そんなスーパーゼラニウム チャンピオンを上手に育てる育て方をご紹介します。

栽培カレンダー

栽培カレンダースーパーゼラニウムチャンピオン

※関東地方以西低地基準になります。地域やその年の気候、生育状態により、開花期やお手入れの適期などは変わります。栽培カレンダーは目安としてください。

スーパーゼラニウムの育て方

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準備するもの
土の選び方

草花用培養土

水はけのよい土を選びます。病気や害虫を避けるため、新しい土のご使用をおすすめします。

肥料のあげ方

肥料

液肥を週1回程度、置き肥(緩効性)を月1回あげてください。

鉢の選び方

鉢底網を敷いてください。(地植えの場合は不要です。)

ガーデニングあると便利な道具

その他道具

スコップ、水やり道具、ガーデングローブ(軍手)、ハサミなどがあると便利です。

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スーパーゼラニウムの管理方法

植えつけ

植えつけ時に元肥を十分に施し、害虫防除のためにオルトラン粒剤等の殺虫剤を撒いておきましょう。買ってきた花苗(9~10.5㎝ポット苗)は初めは二回り大きな15㎝~20㎝位の鉢に植えつけ、根が張ってきたら30㎝前後の鉢に植え替えましょう。

根が張ってくると、地上部が大きくなり、鉢底穴から根が見えたり水が乾きやすくなる症状がみられます。

日当たり・置き場所

スーパーゼラニウムは、1日中日光がよくあたる場所、もしくは午前中に日光が良く当たり午後は木陰のような日陰になる場所で育ててください。

夏は強い直射日光を避け、風通しのよい場所で育ててください。
冬は霜を避けた場所で育てると、冬越しがしやすくなります。

水のあげ方

スーパーゼラニウムは、湿度に注意して乾かし気味に管理してください。鉢の土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりとあげてください。

根が張るまでは特に水のあげ過ぎに注意して育ててください。

肥料のやり方

緩効性の置き肥を1ヵ月に1回程度、液肥(1,000~2,000倍)を1~2週間に1回程度あげてください。

夏に株が痛んできたら、回復傾向がみられるまで肥料をあげるのはお休みしましょう。

病害虫の予防と対策

植えつけ時に害虫防除のためにオルトラン粒剤等の殺虫剤を撒き、害虫の発生状況により市販のスプレータイプの殺虫剤または粒剤を使用してください。

病気

梅雨などの多湿時には茎が蒸れて腐るような症状が見られることがあります。その場合、茎のつけ根から切り取って拡大を防ぎましょう。

害虫

春から夏にかけてはハマキムシが、春または秋はヨトウムシが発生しやすい時期になります。見つけたら葉ごと取り除いてください。

花がら摘み

花がら摘み

病害虫を予防するためにも、ゼラニウムは花房のほぼ全体が咲き終わったら、花茎のつけ根から切り取りましょう。

下葉の処理

スーパーゼラニウムは、たくさんの葉を生い茂らせるので、下葉が枯れていないか時折(季節の節目など)確認してください。枯れた下葉は、風通しをよくするためにも病害虫を予防するためにも取り除きましょう。

切り戻し

ゼラニウムは、樹形が乱れたと感じた場合のみ切り戻しをしてください。自然な樹形に整うので、切り戻し不要のお花です。切り戻しに最適な時期は、梅雨入り前と初秋になります。この時期に切り戻しをすることで、切り戻しによるダメージを最小限に抑えることができます。大胆に切り戻すのではなく、伸びた枝を切り形を整える程度にしましょう。

夏越し

高温な環境は苦手とするため、7~8月は直射日光を避けた半日陰で育てることをおすすめします。 夏越しに成功したスーパーゼラニウム チャンピオンは、秋にはさらにたくさんの花を咲かせます。

ゼラニウムゼラニューム高温障害

高温によって養分吸収のバランスが崩れ、葉色が白く色抜けする生理障害が発生することがあります。切り取ることなくそのまま様子をみてください。

秋になり涼しくなってくると徐々に回復していきます。

冬越し

スーパーゼラニウムが耐えることができる最低温度は、目安としてー3℃です。屋内条件に耐えることができるので、よく日が当たる窓辺であれば観賞を楽しみながら冬越しできる可能性があります。お花が元気なうちに屋内に取り込むか、元気な葉をたくさん残して切り戻しをして軒下など霜が降りづらい場所に移動して冬越ししてみてください。

スーパーゼラニウムチャンピオン

寒さによって、葉が紅葉することがあります。春になり暖かくなると緑の葉に戻るので、そのまま様子をみてみてください。

関東以西の暖地で屋外で冬越しする場合は、冬の間はマルチングを施し、寒風や霜に当たらないように軒下などに置くと安心です。

ゼラニウムの剪定

ゼラニウムの剪定

ゼラニウムは、冬越しをすると枝が木質化しシュラブ(低木)となります。今年もコンパクトな株で育てたい場合は、生育期に入る前(目安として3月頃)元気な葉を残して剪定をしましょう。

剪定をしないでおくと、枝が伸びて株が不格好になる場合があります。古い枝は切り取って、枯れた下葉も取り除いてください。生育期になれば、一カ月程度で再びたくさんの元気な葉を茂らせます。

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冬は霜を避けた場所で育てて冬越しください

管理情報

開花期:早春~晩秋

耐性

耐性:半耐寒性多年草

最低温度:約ー3℃

水やり:すくなめ

置き場所:日なた、半日陰

肥料:ふつう

用途:プランター/鉢植え、花壇、ハンギング

草丈

草丈:40~50cm

株幅

株幅:50~60cm

耐暑性アイコン

アイコンの説明はこちら

よくあるご質問

Q
スーパーゼラニウムは一年草ですか。
A

スーパーゼラニウム チャンピオンは、半耐寒性多年草です。霜を避けて上手に冬越しをすれば翌年も花を咲かせることが可能ですが、保証はございません。

Q
切り戻しは必ずした方がいいですか。
A

切り戻ししなくてもたくさん分枝するので、晩秋までお花をお楽しみいただけます。ただし、夏の生育期であれば、茎が伸びてきたら全体の1/3を残して切り戻しをすることをおすすめします。切り戻しすると、枝が分かれて株がさらに充実します!
切り戻しについて、さらに詳しい情報はこちら

Q
秋になり、まだ満開で咲き誇っています。夏のようにばっさり切り戻ししても大丈夫でしょうか。
A

秋になったら、形が崩れてきた部分を切り戻す程度にとどめておいてください。秋にばっさり切り戻しをすると、もう花が咲かない可能性があります。
切り戻しについて、さらに詳しい情報はこちら

ゼラニウムのトリビアの答え

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正解は「2」
ゼラニウムは、ゼラニウムの果実の形が鶴のくちばしに似ていることから、ギリシャ語で鶴を意味する「ゼラノス」からつけられたと言われています。

トリビアは、基本情報のページに掲載されています。