カラジウムとは
カラジウムは熱帯性の植物で、高温多湿の環境を好みます。以前からトロピカルな模様を楽しめるカラーリーフとして人気があるサトイモ科カラジウム属の観葉植物です。
カラジウムは、球根植物です。寒さには強くないのですが、冬に入る前に球根を掘りあげて、その球根を春に植えることで翌年も楽しむことができるのも魅力です。
ガーデンカラジウム ハートトゥハートとは
ガーデンカラジウム ハートトゥハートは、1枚の葉の長さも10~15cmと大きめで、ハート型の葉をたくさん茂らすガーデン用カラジウムです。日本の高温多湿の気候を得意とし、直射日光があたる場所はもちろん日陰から半日陰の場所でも育てることができます。色がなかなか出せない真夏のシェードガーデンをカラフルに仕上げることも可能です。
ここではそんなガーデンカラジウム ハートトゥハートを上手に育てる育て方をご紹介します。
栽培カレンダー
※関東地方以西低地基準になります。地域やその年の気候、生育状態により、開花期やお手入れの適期などは変わります。栽培カレンダーは目安としてください。
ガーデンカラジウム ハートトゥハートの育て方
植えつけ
植えつけ時に害虫防除のために殺虫剤を撒いておきましょう。買ってきた苗(10.5cmポット苗)は初めは15㎝~20㎝位の鉢に植えつけ、根が張ってきたら30㎝前後の鉢に植え替えましょう。
日当たり・置き場所
ガーデンカラジウム ハートトゥハートは、直射日光の下でも日陰でも、幅広い場所で育てることができます。ただし、日陰で育てた場合は日光があたる場所で育てる場合より葉色の美しさが劣るので、できるだけ日光があたる場所で育ててください。
暖かい地域では、真夏に葉脈の間の葉に茶色の縁のある穴が現れることがあるかもしれません。それは、カラジウムが日光を浴びすぎているサインです。日陰の場所に移動させるなど日よけ対策をしてください。
水のあげ方
鉢の土は常に湿らせておきましょう。枯れると葉が黄色くなって落ちてしまうので、乾燥していないかチェックしてください。
土の表面が乾いたら、たっぷり水をあげてください。目安として春、秋は1日1回。夏は水枯れしないように1日2回程度、最低でも1日1回はあげてください。真夏は特に水切れに注意します。鉢の土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりとあげてください。
肥料のやり方
カラジウムはそれほど多くの肥料を必要としません。一年草にあげる肥料の1/4程度の濃度で大丈夫です。肥料が多すぎると、特に葉の白い部分が焼けてしまいます。生育期には、薄めの液肥(2,000~4,000倍)を2週間に1回程度あげてください。
病害虫の予防と対策
植えつけ時に害虫防除のために殺虫剤を撒き、害虫の発生状況により市販のスプレータイプの殺虫剤または粒剤を使用してください。
病気
春から秋に、植物の周辺の地面が白い糸で覆われたような症状が出たら、白絹病の可能性があります。病気にかかった株はすぐに取り除きます。夏であれば、太陽熱で消毒するのも有効です。
害虫
梅雨明けから真夏の季節には、ハダニが発生する可能性があります。葉に無数の白い小さな斑点やかすり状の斑点が見られたらハダニの仕業です。ハダニは水に弱い性質があるので、霧吹きで葉の裏に水をかけると効果的です。
また、カラジウムは品種や葉の色味によってイモムシに食害されることがあります。見つけたらすぐに捕殺するのが一番の対策です。小さな幼虫が残っている可能性もあるので、捕殺後は園芸用殺虫剤をかけて対策しましょう。
夏越し
ガーデンカラジウム ハートトゥハートの耐暑性レベルは★★★★☆です。暑さには十分強いのですが、きれいに夏越しするには西日を避けるのが効果的です。西側に壁や低木(シュラブ)がある場所で育てるか、夏の間はシェードやよしずを使って西日を遮る工夫をしてみましょう。
冬越し
室内で冬越しする場合
ガーデンカラジウム ハートトゥハートは耐寒性が弱いため、冬は室内に取り込んでください。秋になり外の温度が15℃を下回り始めたら、室内に移動するタイミングです。カラジウムは明るい間接光が当たりある程度湿度が保たれる場所に置くのが最適です。
冬の暖房は乾燥させすぎてしまう可能性があるので、ある程度湿度があるお部屋で育てるか、湿度を保つために小石と水で満たされた受け皿に鉢を置くといいですね。屋内でも夜温が15℃を下回ると、冬越しできない可能性があります。その場合は、球根を掘り上げる冬越し対策をとってみてください。
球根を掘り上げる場合
カラジウムは春植え球根です。15℃以下の低温にあたると傷んでしまうため、冬に球根を掘り上げる必要があります。
秋になり外の温度が15℃を下回り始めたら、次第に葉が枯れてきます。垂れてきた大きな葉は球根の形を崩してしまう可能性があるので、元気な葉を残して株元で切り取ってください。
元気な葉を残して株元で切り取ることで、球根の形をキレイに保つことができます。
元気な葉が2~3枚になったら、水やりをやめて土を乾かします。
その後球根を堀上げ、まわりについている土を落としてください。葉は、茎の根元で切り落としてください。
オガクズに埋めるか新聞紙で覆って段ボール箱などに入れて貯蔵します。その球根を翌春4月頃に植えることで、また翌年も楽しむことができます。
球根の植えつけ
一日の気温が安定して15℃を超えるようになったら、球根の植えつけをしましょう。夜温が15℃を下回ると、球根が発育不全になり腐敗する可能性があります。
春になり外の温度が一日を通して15℃を上回り始めたら、球根を植える時期になります。
カラジウムの球根は、土壌表面から約3~5cmの深さに約20cmずつの間隔を空けて植えましょう。これにより、根が生長するのに十分なスペースが確保されます。
カラジウムの球根は、芽を上にして埋めます。
ファンシーリーフカラジウムは、ストラップリーフカラジウムよりも早く発芽する傾向がありますが、土壌温度が18℃を超えていれば、植えつけ後約3週間でカラジウムの球根から葉が出てきます。品種によって差はありますが、植えつけ後6〜8週間程度で葉が地表にも見られるようになり、9週間後には、葉を茂らせます。
水やり:ふつう
肥料:すくなめ
草丈:35~50cm
株幅:25~35cm
用途:プランター/鉢植え、花壇、ハンギング
★★★★☆
よくあるご質問
- グリーンインテリアとしても育てることができますか。
ガーデンカラジウム ハートトゥハートは、日当たりが良く湿度の高い室内でならグリーンインテリアとしても育てることもできます。ただ、葉柄(茎)が長く徒長しやすくなるため、リーフ模様の本来の美しさを楽しむには屋外で育てることをおすすめします。
- 花壇に地植えしても育てることができますか。
ガーデンカラジウム ハートトゥハートは花壇など地植えで育てることができますが、耐寒性が弱いため一年草扱いになります。秋が深まり夜温が15℃を下回り始めたら、球根を彫り上げて温かい場所で貯蔵しまそう。その球根を翌春に植えることで翌年も楽しむことができます。