おしゃれな庭がある暮らしに憧れているけど狭いから無理…なんて諦めている方がいるとしたら、ちょっと待って!狭いスペースこそ、工夫次第でセンスよくできる魅力がたくさんつまっている場所でもあるんです。小さなスペースを活用して、おしゃれな庭を作ってみましょう!
小さなお庭の魅力
小さな庭にはたくさんの魅力があります。
特に、ガーデニング初心者の方にとっては、いきなり広い庭に手をつけるよりも、狭いスペースに植物を植えることから始めるほうが、イメージに近いおしゃれな庭が簡単に作れます。小さな庭は目が行き届きやすく、少しの時間で雑草抜きなどのお手入れもできるので、庭仕事にあまり時間を割けないという方でもきれいな状態を維持しやすいというメリットもあります。小さい場所であれば雰囲気も統一しやすく、おしゃれな庭をつくるのも夢じゃありません。
また、まだ手をつけていない家の裏や道路との境界などの狭いスペースにも植物を植えることで、家が素敵に見えるという効果もあります。
小さなお庭を作る場所
植物を植えるスペースは意外といろいろなところにあるものです。1㎡四方の場所でも思ったよりもたくさんの植物を植えられます。ちょっとしたスペースを活用するために、庭以外の場所もチェックしてみましょう。
リビングから見える庭
一日のうちで一番長い時間お庭を見る機会があるが、リビングから見える庭です。狭くても工夫次第で奥行きを感じさせることができます。好きなイメージに合わせて、いつ見てもリラックスできる素敵な空間にしてみましょう。
エントランス付近
エントランス周辺は家の顔ともいえる場所です。できればシンボルツリーやアジサイなどのシュラブ(低木)を取り入れて、フォーカルポイントとしておしゃれに演出してみたいもの。足元にはカラーリーフや季節の草花などを上手に使って、一年中楽しめる空間作りをしてみましょう。地植えのスペースがない場合は鉢植えで楽しんでもいいですね。
アプローチ
玄関までのアプローチ部分は、植物を楽しみながら歩く小路のような庭にぴったり。小さな花壇を作って季節の花でお出迎え…というのもいいですね。50cm程度のスペースがあれば、株立ちの木やシュラブ(低木)などで立体感を出しつつ下草や草花を植え、雑木林の間を抜けて家が見えてくるような演出も可能です。タイルやレンガや敷石などで道を作ってから、塀との間などに植物を配置していきましょう。
駐車スペース
駐車スペースの周囲に地植えスペースがあれば、草花やシュラブ、フェンスに沿わせるつる性の植物などを植えてみましょう。車の乗り降りの際に邪魔にならないような植物がおすすめです。
踏んでしまっても大丈夫な、丈夫なグランドカバーを植えるのもおすすめです。
道路に面した場所
家と道の間に地植えできるスペースがあれば、家を素敵に見せるような植栽を考えてみましょう。風通しや日当たりが良ければ、過湿が苦手な植物もよく育ちます。
バラやあじさいなど季節が巡ってくると咲く植物を植えるのもいいですね。
フェンスや塀の周り
日当たりの悪い塀の足元には、ホスタやシダなど日陰に強い植物を植えてみましょう。ジメジメとしたイメージの場所も、しっとりとした雰囲気にイメージアップ!気になる塀の足元を隠してくれます。
フェンスにはつる性植物を絡めましょう。フェンスの足元が日陰でも上の方には日が当たる場所は多いものです。クレマチスなど花を楽しめる植物を取り入れるのがおすすめです。
塀と家の間
家の裏側や塀との間など日当たりの悪い場所には、ヒューケラドルチェなどの日陰でも育つ植物を植えてみましょう。雑草防止のためにレンガや敷石で小路を作り両側に植栽スペースを設けると、メンテナンスしやすく仕上がりもきれいです。
シンボルツリーの足元
シンボルツリーを植えたら、足元にも植物を植えましょう。木の根元に直射日光が当たるのを防ぐこともでき、見た目も美しくなるので一石二鳥。色合いや造形が異なるグリーンを数種類混むとおしゃれです。草花を植える場合は植えっぱなしで楽しめるものを選びましょう。
小さなお庭を広く見せる工夫
高低差を意識しましょう
狭いお庭を立体的に見せるために、縦の視覚を意識してみましょう。庭は水平方向だけでなく、垂直方向にも広がっています。せっかくですから、高さを利用していろいろな植物を植えてみましょう。
庭の広さに関わらず言えることですが、同じくらいの高さの植物を植えただけだとのっぺりと見えてしまうものです。特に狭い庭を低い植物だけでまとめてしまうと、より狭さが強調されてしまいます。植栽に高低差をつけることで庭に立体感が生まれ、狭い庭でもそれ以上の広さを感じることができるようになります。高低差をつける場合はリズムカルに。スペースがあれば高さのある樹木、シュラブ(低木)、草丈の低い植え込み、グランドカバープランツなどを組み合わせてみてください。
遠近法を利用しましょう
日本庭園で良く利用されるのが遠近法です。遠近法は、広い庭だけでなく狭い庭にも効果的に活用できます。近くを低く、遠くを高くすることで目の錯覚を生じさせ、実際の距離よりもずっと遠くにものがあるように感じることができます。
これはボーダー花壇にも使われる手法で、手前に草丈の低い植物、奥に草丈の高い植物を植えることで美しい花壇を作ります。
また、基本の遠近法とは真逆の考え方で、手前に高さのある木を植えて木の幹や枝を見せながら、庭の奥にシュラブや草花など比較的背の低い植物を配置することで、奥行きを演出する方法もあります。
曲線を活かしましょう
庭全体を一目で見渡せる場合より、一部隠れた部分があるほうが奥行きを感じることができます。小道を作るなら直線ではなくなだらかなカーブをつけるようにしましょう。植栽で道の先を隠しつつ導かれるようにするとよいでしょう。エントランス部分のフロントガーデンは、玄関が道から直接見えないように配置することでほどよい距離感が生まれます。
おしゃれに見せるポイント
メリハリをつけましょう
狭いスペースいっぱいに花を植えて花壇にするのも素敵ですが、きれいな状態を維持するには雑草を抜きなどのお手入れもそれなりに必要になります。お手入れ簡単でおしゃれに見せたい時には、植物を植える場所と植えない場所をはっきりと分けてメリハリをつけましょう。空きスペースがあることで、植栽部分がよりいっそう引き立ちます。
植物を植えない場所はタイルや敷石を置いたり、白い砂利を敷きつめたり、土がむき出しにならないような工夫をしましょう。土が露わになっている場所を隠すことは、おしゃれ度がアップするだけでなく、雑草抜きなどのお手入れも低減でき、一石二鳥になります。
フォーカルポイントをつけましょう
どこか一カ所、目を引く場所を作りましょう。季節ごとに好きな花をおしゃれな鉢に植えるだけでもフォーカルポイントを作ることができます。目を引くようなガーデングッズを置くのもおすすめです。
立体感を出しましょう
シンボルツリーやこんもり茂るシュラブ(低木)など、高さの異なる植栽で高低差をつけると庭に立体感が生まれます。高い木を植えるのが難しければ、大きめの石やレンガを組み合わせてレイズドベッドを作るという方法もあります。高さのあるプランターに植物を植えたり、フラワースタンドに鉢を乗せたりすると、簡単に立体感を出すことができます。フェンスやトレリスに植物を絡ませる、ハンギングを利用する、というのもおすすめです。
ガーデングッズを取り入れましょう
ブロック塀を隠すトレリスと植栽を組み合わせたり、小さめのガーデンチェアを置いてみたり、庭のポイントにもなるおしゃれなガーデングッズを取り入れてみましょう。北欧テイストにしたいときには、シャビ―な雰囲気のブリキ製のガーデングッズなどもおすすめです。
小さなお庭の作り方
まずは小さな庭を作る場所を選びましょう。花壇を作る際は奥行きを深く取ってしまうとお手入れが大変です。歩く場所やお手入れする際のスペースなども考えながら植える場所を選びましょう。
空間をどのような雰囲気にしたいのかイメージを作ってみましょう。漠然とした憧れのイメージを形にするには、雑誌やSNSの写真、散歩中に見かけたおしゃれな家などがヒントになります。好みの庭にどのような雑貨がありどんな植物を植えてあるのかチェックして、植物選びの参考にしてみましょう。ガーデン雑貨が充実している雑貨屋さん巡りも大きなヒントになります。
植える場所の環境やスペースに合わせて、イメージに近い植物を選びます。日陰になる場所には、日陰でも育つ耐陰性の高い植物を選ぶ必要があります。
植える植物は実際にホームセンターや園芸店などで植物を見ながら探すとイメージがわきやすいと思います。組み合わせに迷った時は、植えたい植物を1種類決めてから、組み合わせる植物を選びましょう。
※一度植えると動かすことが難しいシンボルツリーを植える時は慎重に場所を決めましょう。大きめの樹木を植える場合はプロにお任せする方が安心です。
それまで植物が植えられていなかった場所は土の状態が悪いことが多いため、必要に応じて土壌改良が必要です。土を耕し新しい培養土を入れて植物が育ちやすいような土壌にしましょう。元肥も忘れずに入れておきます。
植物の配置を考えながら植えていきます。大きく育った時をイメージして、スペースに余裕をもって植えつけましょう。鉢植えであれば自由に配置を決めることができます。
最後に水をたっぷりとあげて完成です。根が張るまでしばらくの間は定期的に水やりをして、せっかく植えた植物が枯れないように注意してくださいね。
小さなお庭に彩りを添えるおすすめPW
バーべリス サンジョイ ネオ
分類:メギ科メギ属鮮やかなオレンジ色の葉が美しいバーベリス(メギ)は、コンパクトな樹形で小さなスペースでも育てやすいシュラブ(低木)。お手入れも簡単なので、ガーデニング初心者の方や週末ガーデナーの方にもおすすめです。
シモツケ ダブルプレイ
バラ科シモツケ属シモツケ ダブルプレイシリーズは、春から秋まで葉色の変化を楽しめるシュラブ(低木)です。綿毛のようなふわふわした花を咲かせ、小さな庭を華やかに彩ります。イエローや濃いグリーンの葉色、白色やピンク色の花を咲かせるものなどさまざまな品種があるので、庭の雰囲気に合わせて選びましょう。
スーパートレニア カタリーナ
アゼトウガラシ科ツルウリクサ属春~秋まで長く花を楽しめる丈夫な花と言えば、スーパートレニア カタリーナ。枝垂れるように咲くので小さな庭のハンギングにも活躍します。土が少ない場所でも育つ生命力で、小さな庭にたくさんの花を長く咲かせます。
ヒューケラ ドルチェ
分類:ユキノシタ科ツボサンゴ属どんな空間でもおしゃれに彩ってくれるのがヒューケラ ドルチェです。ヒューケラ ドルチェは主役としても、アナベルなどシュラブの足元の引き締め役としてもぴったり。葉色が豊富でイメージに合わせて選べるのが魅力です。ホスタとの組み合わせも素敵ですすよ。
ガーデンカラジウム ハートトゥハート
分類:サトイモ科カラジウム属日向・日陰・室内と場所を問わず楽しむことができるカラーリーフ、ガーデンカラジウム ハートトゥハート。熱帯性のカラーリーフで、大きめの葉がお庭をトロピカルに演出してくれ、日陰の庭で使うと一気に明るくなります。耐寒性は弱いので、花壇で育てると一年草扱いにはなりますが、冬は室内で観葉植物として育てると翌年も楽しむことができます。また、冬に球根を堀上げて春に植えて翌年もまた楽しむこともできます。
ガーデンヒポエステス ピッピ
分類:キツネノマゴカ科ヒポエステス属赤色や白色、ピンク色などの斑入りの葉が美しいガーデンヒポエステス ピッピ。斑入りの大きな葉は日陰を明るくしたいときに最適。直射日光の下でも暗い日陰でも育つ丈夫な植物で、草丈30cmほどのこんもりした株姿に生育します。春から晩秋まで楽しめるので、シェードガーデンにぜひ取り入れてみてください。
まとめ
狭いスペースを上手に生かすには、ガーデニング雑貨選びと同じように、植物選びも重要になります。PWのお手入れ簡単で育てやすい植物を取り入れて、小さなお庭を素敵に演出してくださいね。