マーガレットとは
マーガレットは、秋から春まで長く咲くキク科アルギランセマム属の春の定番のお花です。丈夫で育てやすく上手に夏越し・冬越しをすれば何年も楽しめる多年草です。代表的なマーガレットは花の中心が黄色いのですが、今では、一重咲きや二重咲き、八重咲きやアネモネ咲き(花の中心がアネモネのように盛りあがって咲く咲き方)など咲き方も花色もたくさんの種類があります。
マーガレットは、花びらの数が奇数なので花占いでもよく使われます。「好き」「嫌い」「好き」…と数えると必ず「好き」で終わるお花なんですよ。また花がらが落ちないことから、「受験で落ちない」縁起の良い花とされています。
進化したマーガレット
PWのマーガレットは、よく枝分かれし、連続開花性に優れたマーガレットです。
中でも目を引くのは、ひとつの株でブーケのように色の変化を楽しむことができるマーガレット。みなさんも園芸店やホームセンターで見たことがありませんか。その可愛さと言ったら、まさにセンター級!
ここでは、そんなマーガレットを上手に育てる育て方をご紹介します。
栽培カレンダー
※関東地方以西低地基準になります。地域やその年の気候、生育状態により、開花期やお手入れの適期などは変わります。栽培カレンダーは目安としてください。
※ご購入後の苗は真夏と真冬を除き早めに植えつけてください。
育て方動画
マーガレットの育て方
マーガレットの植えつけ
植えつけ時に元肥を十分に施し、害虫防除のために殺虫剤を撒いておきましょう。買ってきた花苗(9~10.5㎝ポット苗)は初めはふた回り大きな15㎝~20㎝位の鉢に植えつけ、根が張ってきたら30㎝前後の鉢に植え替えましょう。
マーガレットの花色の変え方
濃い花色にしたい場合
PWの花色変化を楽しむマーガレットは、気温が高くなり紫外線量が多くなると花色が濃くなります。そのため、花色を濃くしたい場合には、1日中日の光が当たる場所で育てましょう。
また、花色が薄くなる原因として肥料が不足している場合もあります。生育期にも関わらず花が小さく花色が薄くなってきたと感じたら、葉の色もチェックしてみましょう。葉の色も薄くなってきていたら肥料不足のサインです。追肥を行い、液体肥料を定期的にあげることで花色が濃くなることもあるので試してみてください。
薄い花色にしたい場合
花色を薄くしたい場合は、午後は日陰になるような場所で育てて紫外線の量を調整してみてください。
マーガレットの日当たり・置き場所
マーガレットを鉢植えやプランターで育てる場合は、1日中日光がよくあたるもしくは午前中に日光がよくあたり午後は木陰のような日陰になる場所に置いてください。高温多湿を苦手とするので、鉢植えの場合は、梅雨の時期は風通しのよい場所へ移動させ、夏は半日陰で夏越ししてください。
地植えの場合は、寒風の当らない1日中日光がよくあたる場所に植えてください。
マーガレットの水のあげ方
鉢の土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水をあげてください。マーガレットは過湿を苦手とするので乾かし気味に育ててください。
マーガレットの肥料のやり方
マーガレットは、植えつけ時に元肥を十分に施した後、花が咲いている時期には、緩効性の置き肥を1ヵ月に1回程度、液肥(1,000~2,000倍)を1〜2週間に1~2回程度あげてください。夏は生育が止まるので、肥料はお休みしてください。
マーガレットの病害虫の予防と対策
マーガレットは、植えつけ時に害虫防除のために殺虫剤を撒き、害虫の発生状況により市販のスプレータイプの殺虫剤または粒剤を使用してください。
病気
マーガレットは、夏は立枯病が発生しやすくなります。乾かし気味に育てることで発生を防ぐことができます。
害虫
アブラムシの主な繁殖期は4~6月と9~10月です。この時期にアブラムシが発生することがあります。アブラムシは、単為生殖で、雌が1匹いれば増え続けることができる害虫です。アブラムシを見かけたら、たくさんついてしまった部分は切り落とし、残ったアブラムシが再繁殖する前にアブラムシに効果がある薬剤を散布してください。
葉が薄皮だけになって白っぽく変色したり、黒い粒のような糞を見つけたらヨトウムシの仕業かもしれません。見つけ次第駆除してください。
マーガレットの花がら摘み
マーガレットの花は、花が咲き終わっても自然に落ちることがありません。「落ちない花=合格祈願」の花として縁起担ぎにいいお花と言われています。
のため、病害虫の発生を防ぐためにも、花が咲き終わったら茎の付け根から切り取ってください。見た目がキレイになるだけでなく、翌シーズンに向けて花が咲きやすくなります。
マーガレットの切り戻し
マーガレットは、年2回全ての枝に元気な葉を残すようにして大きく(根元近く10cmの高さで)切り戻し、新しい芽が育つのを促します。
梅雨入り前、梅雨越しや夏越しの準備も兼ねて株が蒸れるのを防ぐために切り戻しをしましょう。
秋の開花前の9月、大きく育って株の形が崩れてきたら切り戻しを行いましょう。
梅雨入り前、花が咲き終わった後の状態です。そろそろ開花期も終わるので切り戻しをします。
切り戻しをし、すっきりしました。全ての枝に元気が葉が残っていれば、秋にまた花を楽しむことができます。
マーガレットの切り戻し(木質化した場合)
何年も育てているマーガレットは、やがて木のような幹になり木質化します。そのまま放っておくと木質化した枝が伸びて先にしか花が咲かない不格好な姿になるので、思い切って切戻しましょう。
木質化したマーガレットは、新芽が生えているのを確認したらその上で切り戻しをします。園芸ばさみで切れる太さでない場合は、剪定ばさみを利用しましょう。
切り戻しをし、すっきりしました。次のシーズン(春なら秋、秋なら春)は花が咲かない場合もありますが、一年後にはキレイな株形で再び満開の姿を見せてくれます。
マーガレットの梅雨越し
マーガレットは過湿を苦手とします。梅雨入り前には枯れた下葉を摘んで風通しをよくして、梅雨越し対策をしてください。蒸れが心配な場合は軒下などで梅雨越しをしてあげると安心です。
マーガレットの夏越し
マーガレットは夏の高温多湿を苦手とするので、夏は、風通しの良い涼しい場所で夏越ししてください。マーガレットは夏は生育が止まるので、肥料はあげません。上手に夏越したマーガレットは、秋も返り咲きます。
マーガレットの冬越し
マーガレットが耐えることができる最低温度は、目安として0℃です。冬は霜が降りない軒下などに移動して管理してください。根が凍って傷むことがなければ、屋外で冬越し可能です。冬の嵐が来る際には、二重鉢にしたり不織布などで防寒すると安心です。
冬にお迎えしたマーガレット、大きく育てたいので摘心(ピンチ)をしたい所ですが、その場合は軽めに摘心(ピンチ)しましょう。寒い時期に大きく摘心(ピンチ)をすると枯れてしまうことがあります。
水やり:ふつう
置き場所:日なた
肥料:ふつう
用途:プランター/鉢植え、花壇、ハンギング
草丈:20~30cm
株幅:約30cm
★★☆☆☆
マーガレットのよくあるご質問
花色について
- 購入してすぐに花色が薄くなってしまいました。もう濃い花色は楽しめないのでしょうか。
マーガレットの花色は、気温と紫外線に影響されます。特に冬に購入すると、紫外線量が足りずに薄い花色になることがあります。春に向けて、紫外線の増加とともに再び濃い花色を見せてくれるので楽しみにしていてください。
- 花色の濃さはどうやったら調整できますか。
マーガレットの花色は、気温と紫外線に影響されます。気温が低く紫外線量が多くなると花色が濃くなります。淡い花色を楽しみたい場合は、午後は軒下に移動させるなどして、紫外線の量を調整してみてください。濃い花色を楽しみたい場合は、日当たりの良い場所で育ててみてください。
- ストロベリーホイップが、白色から赤色に変化しました。色の変化は何パターンかあるのでしょうか。
マーガレットの花色は、気温と紫外線に影響されます。気温が低く紫外線量が多くなると花色が濃くなります。基本的には、ストロベリーホイップは赤→ピンク→白色と花色が変化しますが、それらが影響して色の変化が変わったものと予想されます。
切り戻しについて
- 冬に購入したマーガレット、春にたくさんの花を咲かせたいので切り戻しをしてもいいでしょうか。
マーガレットは本来春に咲くお花のため、厳寒期に切り戻しすると枯れてしまう可能性があります。春に花が咲き終わってから、次のシーズンに向けて切り戻しをすることをおすすめします。
開花について
- 夏越ししたマーガレットが、秋に花が咲きませんでした。どうしたらいいでしょうか。
年によっては秋がとても短く、秋に花が咲かない場合があります。その分春にはたくさんの花が咲くので楽しみにしていてください。秋は春に向けて充実した株に生長させるように、毎週の液体肥料を欠かさずあげるようにしてください。
- マーガレットが、キレイな形で咲きません。どうしたらいいでしょうか。
マーガレットは本来暖かい季節に咲くお花のため、冬の寒い季節は花がよじれて咲くようなことがあります。春になり気温が安定すればキレイな形で咲くと思いますので、しばらく様子をみてみてください。また、日当たりの良い場所で育てるようにしてください。
切花について
- 切り花にする場合に気を付けたらよいことはありますか。
庭や鉢で育てたマーガレットを切り花にする際は、朝か夕方以降の涼しい時間帯に切り取りましょう。
症状について
- 根元にこぶのようなものが見えます。根頭がんしゅ病でしょうか。
根頭がんしゅ病の可能性が考えられます。他の植物への感染を断絶するためにも廃棄処分をおすすめしますが、感染してもすぐに枯れてしまうことはないので他の植物から隔離して育てることも可能です。少し楽しみたい場合は、参考にしてみてください。
初期段階には、地際部付近の茎や根に白いこぶができます。注意して見ると、根元や茎にこぶを確認することができます。
マーガレットのトリビアの答え
トリビアは、基本情報のページに掲載されています。