さまざまな植物を一つの鉢に植えこむ寄せ植えは、1株だけ植えて育てるのとは違い、組み合わせにより華やかさを演出したり、野原のような風景を作ったり、1鉢で様々な表情を作れるのが魅力です。また、お庭のスペースがあまり取れない方や、何鉢も管理するのは大変だと思われる方にとっても、1鉢でたくさんの種類のお花を手軽に楽しむことができるのも嬉しいですね。

「寄せ植えって難しそう」と思う方には、まずは花とグリーンを組み合わせたり、同じ花で花色を変えて組み合わせたりする寄せ植えがおすすめです。寄せ植えには、正解も不正解もありません。まずは、好きな植物を組み合わせて素敵な寄せ植えを作ってみましょう!

寄せ植えの種類

育てて楽しむ寄せ植え

まだ小さな苗を使って寄せ植えを作るときは、これからの生長を考えて寄せ植えします。生長するスペースを十分取って植えつけましょう。
特に、生育旺盛なPW(ピーダブリュー)の花苗で寄せ植えをする時は、「ちょっと寂しいかな?」と思うくらいで大丈夫!何故なら、すぐに大きく生長するからです。このようなタイプの寄せ植えを長く楽しむには、のびのびと大きく育つように大きな鉢を使うのがポイントです。

植えてすぐ楽しむ寄せ植え

フラワーアレンジメントをするように、草花を隙間なく組み合わせて作るギャザリング。こちらは育てて楽しむ寄せ植えとは異なり、植えつけたときがほぼ完成形。植えてすぐに楽しむことができるのがメリットです。生長して枝が徒長してきたら、切り戻しをしてメンテナンスをしましょう。

寄せ植えのコツ

寄せ植えのコツは、同じ生育環境を好む植物同士を組み合わせることです。同じ生育環境を好む植物であれば、お花を育てる環境によってどちらかが枯れてしまうことを防ぐことができます。例えば、日当たりの良い場所を好む植物は日当たりの良い場所を好む植物と、乾燥気味の環境を好む植物は乾燥気味の環境を好む植物同士で、といった具合です。どのような環境を好むのかは苗のラベルに書いてあるので必ずチェックしましょう。
一番気をつけたいのは、過湿が苦手な植物と水が大好きな植物を組み合わせて植えてしまうこと。カンパニュラやラベンダーなど高温多湿が苦手な植物を寄せ植えに使う時には、組み合わせる植物に注意してください。
ガーデニング初心者さんにもおすすめなのが、同じ植物同士で花色を変える寄せ植えです。生育環境が同じなのでお手入れも簡単!異なる花色を組み合わせることで華やかな寄せ植えを楽しめますよ。

寄せ植えの作り方

  1. 鉢底石を入れます。

    鉢穴が大きい場合には鉢底ネットを敷き、鉢底石を入れます。鉢底石は、底が見えなくなる程度まで入れます。

  2. 培養土を入れます。

    あらかじめ元肥を混ぜておいた培養土を入れます。土入れ道具があると便利です。

  3. 苗を置いてみます。

    苗を置いてみて、苗の表面の土の高さが鉢から1~2cmほど下がった位置になるように、高さを調整しながら土を入れ、だいたいの花の配置や苗の向きを決めます。草丈が高い植物を後ろに、草丈が低い植物を手前に配置します。

    鉢から1~2cmほど下がった位置は、ウォータースペースになります。土に浸み込む前の水を一旦このウォータースペースに貯めることで、水やりをスピーディーに行えるようになります。

  4. ポットから苗を取り出します。

    90度に傾けて、ポットをもむようにしてポットから苗を取り出します。90度は、ポットから苗を取り出す際にお花が土で汚れることを防ぐ上、ポットから苗を取り出しやすい角度になります。根が回りすぎて土がカチカチになっている場合は、周りを軽くほぐしてから植えてください。それ以外の場合は、ポットから抜いた状態のまま植えましょう。

  5. 苗を植えつけます。

    苗を植える場所と向きが決まったら、根本まで土に入るように、しっかりと植えつけます。

  6. 土を足します。

    苗と苗の間に土を入れて隙間を埋めていきます。この時、土を抑えないようにしてください。フカフカのベッドを作るような感覚で優しく土を流し込んでください。

  7. 隙間を埋めます。

    苗と苗の間をスティク(割りばし)などでつついて、隙間をなくしましょう。

  8. たっぶりと水をあげます。

    完成です!
    植え終わったら最後にたっぷりと水を与えます。鉢の底から水が流れ出るまでたっぷりと水をあげてください。勢いよく水をあげると、土が柔らかいのでえぐられてしまう可能性があります。初めの水やりだけは、少しずつ優しくあげるようにしてください。

育てて楽しむ寄せ植えの様子

  1. 寄せ植え直後

    直径36cmの鉢を使用して、まだ花が付いていない花苗を寄せ植えました。

  2. 寄せ植えから10日後

    少しだけ花がついてきました。

  3. 寄せ植えから20日後

    花数が多くなってきました。花の蕾も多く見られます。

  4. 寄せ植えから25日後

    株も充実してきました。

寄せ植えの例

色違いの植物で作る寄せ植え

ビデンスキャンプファイヤー2色で寄せ植えしてみました。生育環境が同じなので、同じように育っていきお手入れも簡単!華やかでボリュームある姿を楽しめます。
開花期間が長いので、伸びすぎたら適宜切り戻しをして長く楽しみましょう。

植えつけてすぐ楽しめる!シックな寄せ植え

大人っぽい印象の紫系の花には、シルバーリーフがよく合います。花に合わせてテラコッタの鉢を白くペイントしてみました。インテリアを選ぶように、花色と鉢のコーディネートも楽しみましょう。

鉢のアレンジで楽しむ寄せ植え

植木鉢やプランターだけでなく、かごやブリキの器など、水はけ穴さえあればなんでも寄せ植えの器になります。お庭の雰囲気に合わせて、アンティーク風のものやモダンなもの、色々コーディネートしてみてくださいね。

ただし、熱を通しやすい鉢は、真夏は植物にとって過酷な環境になってしまいます。日陰などで利用する分には問題ありませんが、真夏の日なたでは熱の伝わりにくい素材を選んであげてください。

育てる寄せ植えを楽しむ!

育てる寄せ植え_育つ前の様子

「正面から見てバランス良く」「土が見えないように」と寄せ植えをした時点での完成度100%を目指す寄せ植えに対して、育てる寄せ植えは、寄せ植えた時点は、少し寂しい感じがするかもしれません。こちらは、3/19植えつけ直後の寄せ植えです。

育てる寄せ植え_育った様子

4/16の様子です。日に日にこんもりと生い茂っていく寄せ植えを育てていく様子はとっても楽しいものです。数週間でこんなにこんもりと生長しました。

植え替えて長く楽しむ寄せ植え

いろいろな植物を寄せ植えにすると、花が終わって枯れてくる一年草などが出てきます。一年草と多年草を組み合わせた場合、時期が終わった植物(一年草)だけ植え替えればまた違った表情の寄せ植えを楽しむことができます。一部の花が終わってしまっても、元気な花がまだあれば、終わった植物だけを植え替えて、長く楽しんでみてください。

まとめ

PWブランドの花苗は生育旺盛な上に花色のバリエーションも豊富!大きく育てて華やかに楽しむ寄せ植えには欠かせない存在です。ぜひ育てる寄せ植えにも挑戦してみてくだいね!