花壇計画を立てる中で、花壇に植えてある植物を「あっちの花壇に移動させたい」「鉢植えに植え替えたい」という思いが出てくるかと思います。
鉢植えに植えてある植物であれば鉢から取り出すだけなのですが、地植えした植物となるとどこまで土を掘れば植物に負担がかからないか心配になるかと思います。ここでは地植えした植物を掘り起こす方法をご紹介します。
植物を掘り起こす時期
植物の植え替えは少なからず根にダメージを与えます。なので、花壇などに地植えされている植物を植え替えるのに最適な時期は、根が活発に動いていないタイミングになります。
冬に地表部を枯らす宿根草やアジサイなどの落葉樹の植え替えは、葉を落とした後の休眠期に行います。落葉して休眠期に入る11月下旬から翌年の3月上旬までが植え替えの最適な時期です。
![地植えの植物の鉢上げ方法](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/potted_up9-min.jpg)
ただ、一年草を夏の暑さや冬の寒さから守るために鉢に植え替えて移動される場合は、暑さ寒さが厳しくなる前に行いましょう。夏であれば夏日に入る前、冬であれば霜が降りる前に行います。植物によって耐えることができる温度は違ってくるので、限界温度を超える前に鉢に植え替えて移動するようにしましょう。
地植え植物の植え替え方
植え替え所要時間
地植え植物を掘り起こして植え替えるための所要時間は、30分程度です。
植え替えに準備するもの
地植えの植物を植え替えする前に、以下の道具を準備しておきましょう。そうすることで、植え替え作業を効率的に進めることができます。
![アジサイの植え替え道具](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2021/09/rootcut2.jpg)
培養土
栄養たっぷりの新しい培養土を準備しましょう。病気や害虫を避けるため、新しい培養土のご使用をおすすめします。
![アジサイの植え替え道具](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2021/09/rootcut3-min.jpg)
移植ごて
ステンレス製でしっかりした作りのものが長く使えておすすめです。
![鉢植えのアジサイ植え替え](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2021/12/transplant_hydrangea_explain17.jpg)
肥料
元肥として、予め培養土に混ぜておきます。マグアンプKの中粒(効き目1年)か大粒(効き目2年)がおすすめです 。
![鉢植えのアジサイ植え替え](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2021/12/transplant_hydrangea_explain21-min.jpg)
殺虫剤
害虫防除のために殺虫剤を植え替え時に撒いておくと、害虫によるガーデニングトラブルを予防することができます。
![アジサイの植え替え道具](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2021/12/transplant_hydrangea_explain19-min.jpg)
土入れ
土を入れる際に使う道具です。大小セットになっている場合が多く鉢に植え替えをする際の必需品です。100円均一でも購入できます。
![アジサイの植え替え道具](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2021/09/rootcut4-min.jpg)
水やり道具
植え替えが終わったら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをします。
植え替えの事前準備をします
![地植えの植物の鉢上げ方法](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/potted_up5-min.jpg)
鉢植えに植え替える場合は、事前に鉢に鉢底網と鉢底石を敷いて培養土を入れて準備しておきましょう。肥料とオルトランなどの殺虫剤も予め入れて混ぜておくといいでしょう。そうすることで、植物が土から露わになる時間を短縮することができ、植え替えによる植物のストレスを軽減することができます。
もし花壇から花壇に移動する際には、植え替え先の花壇に新しい培養土を入れふかふかの花壇を事前に準備してから植物を掘り起こしてください。
地植え植物を掘り起こします
![地植えの植物の鉢上げ方法](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/potted_up1-min.jpg)
一般的に植物の根は、根元からその植物の枝の先端から地面に下した辺りまで伸びています。そのため、直径30cmの植物であれば直径30cmの所に、直径60cmの幅に生長した植物であれば直径60cmの所に移植ごてで印をつけます。
![地植えの植物の鉢上げ方法](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/potted_up2-min.jpg)
移植ごてを使って、なるべく垂直に立てながら土を掘っていきます。移植ごてを上下にざくざくと動かしながら、360度一周しましょう。
![地植えの植物の鉢上げ方法](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/potted_up3-min.jpg)
なかなか抜けない場合は、周辺の土を掘って奥深くまで土を掘るようにしてください。植物がぐらつく所まで周辺の土を掘れたら、最後は移植ごてでテコの原理を使って植物を抜きます。
![地植えの植物の鉢上げ方法](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/potted_up4-min.jpg)
抜いた植物は、なるべく早く植え替えてあげましょう。
万が一抜いた植物の根鉢(根と土が塊になっている部分)から土がポロポロ落ちるような状態だったら、コガネムシの幼虫の食害に合っているかもしれません。カブトムシの幼虫に似た虫を見つけたら以下を参照にして植え替えをしてくださいね。
抜いた植物を植え替えます
![地植えの植物の鉢上げ方法](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/potted_up6-min.jpg)
予め準備しておいた鉢や花壇に根を崩すことなくそのまま植えます。高さを調整して、植物の周辺に新しい培養土を追加してください。
![地植えの植物の鉢上げ方法](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/potted_up7-min.jpg)
土は360℃隙間なくまんべんなく入れます。鉢の壁を叩いたり、鉢をとんとんと地面に叩いても土が落ちない状態になるまでしっかりと土を入れましょう。
![地植えの植物の鉢上げ方法](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/potted_up8-min.jpg)
最後に鉢底から水が流れるまでたっぷりと水やりをしたら完成です。 水やりをして土が減った場合は、培養土を追加してあげてください。お疲れ様でした。
![地植えの植物の鉢上げ方法](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/potted_up10-min.jpg)
今回花壇から掘りあげて鉢に植え替えをした植物は、PWのアナベル ミディピンクです。2月に花壇から鉢に植え替えをし、5月にはたくさんの蕾がついています。
![アナベルの満開](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2021/07/hydarbincrediball_explain11-min.jpg)
さらに6月には満開の姿を見せてくれました。
地植え植物の植え替え後のポイント
![地植えの植物の掘り起こし方](https://provenwinners.jp/wp/wp-content/uploads/2022/03/potted_up11-min.jpg)
植え替え後は、植物は植え替えによるダメージを受けています。植物が萎れることもあります。植え替え後は、2週間程肥料をお休みして植物の回復を待ってあげてください。
まとめ
地植えした花壇からの植え替えをマスターすれば、お庭の花壇計画がとてもスムーズに運びます。「やっぱりこっちに植えておけば良かった」「この植物は冬越しして来年も育てたい」といった思いも叶うようになります。初めは勇気がいるかと思いますが、植物の根を極力触らないようにして植物に与えるダメージを最小限にして鉢上げ作業をするようにしてください。
また、地植え植物の植え替えができたら、鉢から鉢への植え替えも自然にできるようになっていますよ。より一層豊かなガーデニング生活を送るために是非マスターしてみてくださいね。
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