1本植えるだけで、家を素敵に引き立ててくれるシンボルツリー。長く育てるためにも、お手入れが簡単で愛着が湧く好みの木を植えたいものです。ここでは、シンボルツリーを選ぶ際に気をつけるべきポイントや手間いらずなおすすめのシンボルツリーをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
シンボルツリーとは
家の外観を美しく見せて建物を引き立てる木や、お庭の中心となるような木のことをシンボルツリーと呼んでいます。シンボルツリーには「引越をした」「子供が産まれた」などの何かの記念に植える記念樹として植える方も多くみえます。
大きく育ったシンボルツリーは、やがてその家の象徴と言える存在にもなります。また、シンボルツリーは景観を美しく保つだけでなく、周囲の自然と共存し、豊かな街並みを作るのにも貢献します。
シンボルツリーの効果
シンボルツリーには、自然豊かな毎日を送るためだけでなく、人間の生活をより便利にする効果もあります。
道路や歩行者からの目隠しを兼ねて植える場合は、実際に外から眺めて確認をすることが重要です。目隠ししたい部屋の正面から見るだけでなく、実際に歩いてみて「ここに木を植えて目隠しをしたい」という場所を決めていきましょう。昼間と夜間では、目立つ場所や目隠ししたい場所も随分と変わってきます。できたら時間帯を変えて確認してみましょう。
強い西日を避ける目的で、シンボルツリーを植えることもおすすめです。シンボルツリーを仲介して、柔らかい光がお庭やお部屋に注がれ、安らぎを与えてくれます。
木にはたくさんの水分が含まれているため、火災の拡がりを抑える効果もあります。また目隠しのために壁を建てるよりも、枝がしなり葉がこすれて音が鳴ったり、足元はよく見えることから防犯効果も期待できます。
防風林という言葉があるように、強い北風や海風を防ぐためにシンボルツリーを植えることもおすすめです。あまりに風が強い場所や台風の時は、木が倒れないように、支えたり剪定をして対応しましょう。
シンボルツリーを選ぶポイント
そんな魅力いっぱいのシンボルツリーですが、長く育てるからこそ後から後悔しないために、いくつかの押さえておくべきポイントがあります。
シンボルツリーを植える場所
まずは、シンボルツリーを植える場所を決めましょう。目隠しや西日を避けるといった目的で植える以外には、シンボルツリーは、家のエントランス部分や庭のフォーカルポイントになるような場所に植えるのが一般的です。
そして、そこが日当たりが良い場所なのかそうでないのかを確認しましょう。日当たりが良い場所と日陰になる場所では、適した木の種類が変わります。日陰になる場所では日陰に適した木を選ぶようにしましょう。
また、木が生長したたときに軒や電線にあたらないか確認しましょう。生長した枝が道路に張り出して通行の邪魔になることもあります。お隣さんの土地に入り込んでご迷惑をおかけすることもあるかもしれません。そのため、大きく育ったときに邪魔にならないように場所選びは慎重に行うようにしましょう。
シンボルツリーのサイズ
小さな庭に高木を植えてしまうと、大きく育った時に庭全体が日陰になってしまいます。一般の住宅でシンボルツリーを植える場合は、あまり大きく育ちすぎない、中・低木(シュラブ)を選ぶのがおすすめです。
また、ある程度育った庭木は毎年の剪定が欠かせません。自分で扱える大きさで抑えたいのか、プロに依頼して毎年剪定してもらうのかによっても植えられる木の種類が変わります。
シンボルツリーとして人気のあるシマトネリコなど大きく育つ木の場合は、株立ちの苗木を選ぶと育つスピードを抑えられます。株立ちの木は雑木林のような風情を出せるのでおすすめです。
株立ちとは、茎の根元から数本の茎が立ち上がっている状態のことを呼びます。根元から一本の太い幹が立っている一本立ちとは違い、細い幹が数本立ち木の高さを抑えられるといったメリットがあるため、小さな日本のお庭に多く採用されています。ただ、一本立ちよりも株立ちの方か手間がかかるため、高価になります。
常緑樹か?落葉樹か?
木の葉のつき方には、大きく分けて常緑樹と落葉樹があります。それぞれメリットやデメリットがあるので、どちらが適しているか木を選ぶ際のポイントとして確認しましょう。
常緑樹とは
常緑樹は、一年中葉のある姿を楽しめます。そのため、目隠しとして植える場合には常緑樹がおすすめです。ただ、一年中葉が茂っているということは木の下が一年中日陰になるということです。植える方角などを考慮して植えるようにしましょう。
落葉樹とは
落葉樹は、冬になると葉が落ち、春になると再び葉が茂る樹木です。木の種類によっては紅葉を楽しめるものもあり、季節の移ろいを感じられる魅力があります。また、夏は木漏れ日、冬は陽だまりを楽しむことができ、庭を明るい雰囲気にしてくれます。
その半面、エントランスなどに植えると落葉している冬の時期は少し寂しくなりがちです。落葉期には季節のお花やカラーリーフなどを足元に植えて彩りを添えるといいですね。
花が咲くかどうか
花が咲くシンボルツリーだったら育てる楽しみも倍増します。
春に咲く花は冬の終わりを告げ希望にあふれた季節の到来を教えてくれます。夏に咲く花は強い日差しの中でも家を華やかに彩ってくれます。開花期によって木を選ぶのもとても楽しい方法の1つですね。花が咲く木を選ぶのであれば、是非季節の移ろいを感じられる花木を選んでみましょう。
手入れが簡単なおすすめのシンボルツリー
ここからは、ガーデニング初心者の方でも自分で苗木を買って植えて楽しむことができる、手入れが簡単なシンボルツリーとしておすすめの木をご紹介します。
サルスベリ ブラックパール
分類:ミソハギ科サルスベリ属 樹高:150~200cm 樹幅:150~200cm
つやのある黒葉がシックなサルスベリです。夏に赤や白、ピンクの花を咲かせるものなど、いずれも黒葉とのコントラストが美しい品種がそろっています。樹高は150~200cm程度で一般的なサルスベリに比べるとコンパクト。家を引き立てるシンボルツリーとしておすすめです。
アベリア ルビーアニバーサリー
分類:スイカズラ科アベリア属 樹高:120~180cm 樹幅:120~150cm
アベリアは、一年中美しいカラーリーフを楽しむことができる常緑樹です。美しい葉の色だけでなく初夏から咲き始めるベル状の花も魅力です。さらに春の新芽の頃から徐々に移りゆく葉の色や秋の紅葉など、一年を通じてさまざまな姿を見せてくれます。品種によって樹高が異なるので植える場所に合わせて選びましょう。
セイヨウニンジンボク
分類:シソ科ハマゴウ属 樹高:90~180cm 樹幅:90~180cm
セイヨウニンジンボクは花が少なくなる夏に清涼感のあるラベンダーブルーの花を咲かせるシュラブ(低木)です。ラベンダーのような雰囲気ですが、樹高が90~180cmほどになり、シンボルツリーとしても人気があります。少し余裕のある場所に植えて丸みのある樹形を生かしましょう。花や葉に香りがあり、ハーブとしても使われます。
シンボルツリーの植え方
まだ小さい苗木であったりシュラブ(低木)であれば、自分でシンボルツリーを植えることもできます。シンボルツリーの植え方は、以下のリンクを参考にしてみてくださいね。
まとめ
家族と一緒に生長するシンボルツリー。家を建てた、子供が生まれたなどの記念として植えるのもいいですね。PWにはシンボルツリーに向いている育てやすい品種がそろっています。家と共に素敵な景色を作り出せますように。
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