お気に入りの植物を来年も楽しんでみませんか。寒さに弱いために一般的に一年草とされている多年草植物を、お部屋に取り込んで冬越しするという選択肢があることをご存知でしょうか。ここでは、植物をお部屋で冬越しするためのガーデニングポイントをご紹介します。

お部屋に取り込む前のチェックポイント

冬越しガーデニング窓辺
1
病気の植物をお部屋に取り込まないでください

健康な植物だけを選ぶようにしましょう。虫がいる場合、屋内で急速に増加する傾向があります。虫がいないか確認し、必要に応じて処理してください。虫を確認しながら、カビやウィルスなどの病気の症状がないか観察します。症状によっては、植物を廃棄して春に新しく購入することも検討しましょう。

2
霜が葉にダメージを与える前に取り込んでください

霜が葉を傷つける前に、必ず植物をお部屋に取り込んでください。

3
地植えの場合は鉢上げしてください

植物が地植えの場合は、鋭い移植ごて(シャベル)を使用して植物を掘り起こします。予め鉢底網と鉢底石を入れた鉢に培養土を入れて、根鉢を崩さないように庭の土の一部を取り除き、植物を鉢に入れます。植物は深く埋め過ぎず、土の高さを根元の土壌と同じか少しだけ上になるように土を入れます。

4
必要な場合は切り戻しをします

植物を中に入れる前に、植物を剪定する必要があるかどうかを判断します。枯れ葉やその他の残骸を取り除き、植物の損傷した部分や病気の部分は必ず切り取ってください。はさみを利用する場合には消毒をしてから行うと安心です。

5
病気や虫の予防をしてください

部屋に取り込む前に、市販のスプレータイプの殺虫剤または粒剤を使用して害虫予防をしてください。このひと手間で、冬の間ガーデニングトラブルを減らすことができます。

6
環境変化に慣れさせてください

植物がかなり日当たりの良い場所にあった場合は、1週間ほど日陰に置くことで、屋内に来るときの環境変化によるストレスを軽減することができます。徐々に光のレベルを下げていくと、移動が簡単にできるようになります。

お部屋に取り込む際のチェックポイント

冬越しガーデニング窓辺
1
水をたっぷりあげます

植物をお部屋に入れる前に、十分に水やりをします。 土壌に蓄積した塩分や肥料を洗い流すためにも、鉢底からたっぷりの水が流れ出るようにしてください。

2
明るい場所に置きます

植物を屋内に移動し、窓辺の明るい光のある場所に置きます。
もし日光があたるサンポーチやビニールハウスがあるなら、とても簡単に多くの植物を越冬することができることでしょう。そうでない場合も、家の内部が薄暗いと感じた場合は、補助照明としてグローライトを使用することができます。

お部屋で冬越しする際のお手入れ

水のやりすぎに気をつけます

アジサイの植え替え道具

屋内に移動してしばらくは環境変化によるストレスで過敏になっているので、最初の30日間は土が完全に乾いたことを確認してから水やりをするように注意してください。

湿度に気をつけます

冬のガーデニング 葉水

冬の暖房で、お部屋が乾燥する場合は、鉢の下に砂利を入れた浅い鉢皿を置いてください。そして、砂利に水を加えます。加えた水は少しずつ蒸発し、植物の周囲を湿度の高い状態に保つことができます。
また、湿度を上げるために、週に数回スプレーボトルでその領域にスプレーするのもいいですね。

肥料はお休みします

肥料

春に生育期を迎えるためにも、冬の間は肥料はお休みしておきます。

植物を外に出す際のチェックポイント

寒い冬が終わり霜が降りる心配がなくなった頃、植物を外に出す準備を始めましょう。

花が咲かないたくさんの花を咲かせる方法
1
肥料をあげます

日が長くなり始めると、植物が生育期を迎え始めます。新しい葉が茂ってくるので、施肥をするようにします。

2
リフレッシュします

枯れた枝や元気がない枝がある場合は、切り取ります。

3
摘心(ピンチ)します

多く枝分かれするように摘心します。PW(ピーダブリュー)の植物は、摘心しなくても多く枝分かれするように改良されていますが、よりキレイな形で花を咲かせたい場合は、摘心してください。

4
徐々に外に慣らします

日中は屋外に、夜は屋内に植物を移動させると、植物を固めるのに役立ちます。植物を徐々に低温に慣れさせるとと、屋外の環境に順応しやすくなります。

5
水やりに注意します

生育期に入ると、植物は多くの水を吸収し始めます。土を触って乾いていないか確認しながら、水やり頻度をあげていってください。

お部屋で冬越しするのに最適な植物

窓辺でなくてもお部屋で冬越しできる植物

窓辺でなくても観賞を楽しみながら冬越しができる屋内条件に優れた植物です。

日当たりの良い窓辺で冬越しできる植物

日当たりの良い窓辺であれば観賞を楽しみながら冬越しができる屋内条件に耐える植物です。

屋内・屋外どちらかで冬越しをおすすめする植物

葉だけを残して冬越しをおすすめする植物

これらの植物を含む多くの植物は、十分な光がないと観賞を楽しむことが難しいとされています。ビニルハウスなどの光に困らない屋内環境でない限りは、お花を楽しみながら冬越しをするのは難しい植物です。葉を多く残して、屋内に取り込むか、軒下などの屋外の霜の降りづらい場所に移動させて、冬越しチャレンジしてみてください。

・ペチュニア(スーパーチュニア)

・カリブラコア(スーパーベル)

クレオメセニョリータ

屋外での冬越しをおすすめする植物

屋外で冬越しをおすすめする植物

冬も開花期でお花を楽しみながら屋外で冬越しをする植物です。真冬はお花が休む場合があります。

以下の植物は、初秋までに地面に植えつけをし十分に根を生長させてから冬を迎えると冬越ししやすい植物です。もちろん鉢植えでも冬越し可能ですが、地植えで冬越しする方が翌年大きな株に生長するのでおすすめです。

まとめ

冬を無事越した株は、春にはすでにしっかりと根を張っているので、春に新たに植えるよりも大きな株で楽しむことができます。素敵な春を迎えるためにも、来年もまた楽しむためにも是非冬越しにチャレンジしてみましょう!

秋におすすめの冬越し準備はこちらを参考にしてください。

冬におすすめの冬越し対策はこちらを参考にしてください。