フロックスとは
フロックスは、小花をたくさん咲かせる丈夫な植物として知られており、そのほとんどが北米原産になります。種によって育て方が異なるのも特徴で、日なたを好むパニキュラタ種(Phlox paniculata)、半日陰の湿った土壌を好むストロ二フェラ種(P. stolonifera)、乾燥した日なたを好むスブラタ種(P. subulata)、日なたの排水性のよい場所を好むドゥラモンディ種(P. drummondii)があります。近年は、それぞれのメリットを生かした新しいハイブリッドのフロックスも出てきています。
フロックスは、クサキョウチクトウ(草夾竹桃)やオイランソウ(花魁草)という別名でも知られています。クサキョウチクトウは、葉の形がキョウチクトウに似ていることから名付けられました。またオイランソウという名は、華やかに咲く花の姿が、花魁の豪華な装いを思わせることに由来しています。
フロックス オープニングアクトとは
フロックス オープニングアクトは、強健で暑さ寒さに強く、株いっぱいに花咲く姿が圧巻のハイブリッド宿根フロックスです。耐えることができる最低温度は目安としてー30℃と、日本全国で屋外で冬越し可能な耐寒性を誇る宿根草です。

一般的なフロックスよりも開花期が長く、草丈は50~70cmと鉢植えでも育てることができます。
ここでは、そんなフロックス オープニングアクトを上手に育てる育て方をご紹介します。
栽培カレンダー

※関東地方以西低地基準になります。地域やその年の気候、生育状態により、開花期やお手入れの適期などは変わります。栽培カレンダーは目安としてください。
フロックス オープニングアクトの育て方


植えつけ
買ってきた花苗(11㎝トールポット苗)は、真夏と真冬を除いて周年植えつけ可能です。初めはふた回り大きな20㎝~25㎝位の鉢に植えつけ、根が張ってきたら30㎝前後の鉢に植え替えましょう。春と秋の植えつけ適期以外は根を傷めないように十分注意してください。
害虫防除のために殺虫剤を撒いておきましょう。
フロックス オープニングアクトは、株幅:70~90cmに生長します。地植えで育てる場合は、年々株が生長することを見越して、スペースに余裕をもって植えるようにしましょう。
※植え付け直後の管理について
植えつけ・植え替え直後の植物は、環境が大きく変化しストレスを受けやすい状態になっています。そのため、植えつけ後は1週間ほど雨や直射日光が当たらない明るい日陰で休ませ、その後は日に当てる時間を少しずつ延ばしながら日向へ移動するのがおすすめです。特に暑い時期の植え付け・植え替えは、強い直射日光で株が弱ることがあるため注意しましょう。
日当たり・置き場所
フロックス オープニングアクトは、1日中日光がよくあたる場所もしくは午前中に日光がよくあたり午後は木陰のような日陰になる場所で育ててください。半日陰でも育ちますが、日なたで育てる方がたくさんの花を咲かせます。

最高のパフォーマンスを楽しむには、風通しが良く日当たりの良い場所で育ててくださいね。
水のあげ方
鉢植えの場合
土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水をあげてください。冬季は葉色が変化して葉数が減ったり、地上部がなくなったりしますが土中に根があり発芽準備をしていますので、水を切らさないように管理してください。
地植えの場合
根づくまでは、土が乾いたら水やりをするようにしてください。根づけばほとんど水やりは不要です。極端に暑い日が続き雨が降らなかった場合のみ、たっぷりと水やりをするようにしてください。
肥料のやり方
鉢植えの場合
フロックス オープニングアクトは、開花期は、緩効性の置き肥を1ヵ月に1回程度、液肥(1,000~2,000倍)を1〜2週間に1~2回程度あげてください。夏は肥料をお休みしましょう。
地植えの場合
特に肥料は必要ありません。
病害虫の予防と対策
植えつけ時に害虫防除のために殺虫剤を撒き、害虫の発生状況により市販のスプレータイプの殺虫剤または粒剤を使用してください。
病気
一般的なフロックスよりもうどんこ病に強く改良されていますが、株が蒸れると、うどんこ病が発生する可能性があります。葉や茎に白い粉のようなものがついていたら、うどんこ病かもしれません。風通しの良い場所に移して、うどんこ病に効果がある薬剤を散布してください。
風通しのよい場所で育てているのにうどんこ病を発症している場合は、肥料のあげ過ぎで窒素過多になっている可能性があります。うどんこ病が繰り返し発症する場合には、肥料のあげ過ぎに注意してください。
害虫
アブラムシの主な繁殖期は4~6月と9~10月です。この時期にアブラムシが発生することがあります。アブラムシは、単為生殖で、雌が1匹いれば増え続けることができる害虫です。アブラムシを見かけたら、たくさんついてしまった部分は切り落とし、残ったアブラムシが再繁殖する前にアブラムシに効果がある薬剤を散布してください。
切り戻し・花がら摘み




一般的にフロックスの開花期は梅雨入り前の1カ月程度ですが、フロックス オープニングアクトは、花が咲き終わった後に切り戻しをすれば1カ月後に(真夏の場合は2~3カ月後になる場合もあります)再び咲き始め、夏を超えて晩秋まで楽しむことができます。背丈の1/2程度に切り戻すと、美しい樹形に整います。
夏越し
フロックス オープニングアクトの耐暑性レベルは、★★★★☆です。暑さには十分強いのですが、切り戻しをした方がきれいに夏越しできます。夏前に切り戻しをして、蒸れを防いで夏を迎えましょう。
冬越し
フロックス オープニングアクトが耐えることができる最低温度は、目安としてー30℃です。

特に冬越し準備を必要とせず、日本全国で屋外で冬越し可能です。
冬に気温が下がってくると葉色が変わり、落葉して地上部が小さくなったり無くなってしまうこともありますが、地下部は生きていて、春暖かくなったらまた芽吹きます。
植え替え
鉢植えの場合
鉢植えで育てている場合は、2年に一度春や秋に植え替えをしましょう。
地植えの場合
植え替えは不要です。

水やり:ふつう

置き場所:日なた、半日陰

草丈:50~70cm

株幅:70~90cm

肥料:ふつう

用途:プランター/鉢植え、花壇

ポリネーター
フレンドリー

★★★★☆
よくあるご質問
- Q地下茎はどの程度伸びますか。
- A
地下茎が伸び過ぎないか心配な場合は、鉢ごと土の上に置いて育て、鉢から出た根を地植え状態にして育てる「半地植え」という植え方もおすすめです。半地植えについては、こちらを参考にしてみてください。

- Qたくさんの花を咲かせるには切り戻しをした方がいいですか。
- A
ひととおり花が咲き終わった後、株の半分程度まで切り戻しをしましょう。
- Q冬越し対策に切り戻しは必要ですか。
- A
切り戻しせずに冬越ししていただいても問題ありません。
ペレ二アルの場合、冬に枯れた枝や葉が霜よけ対策にもなるため、切り戻しせずそのまま冬越ししていただいた方が株が傷みにくい場合がございます。
ただ、秋頃に何かしらの症状(病気)があった場合は、落ちた葉を拾っていただくなど病気を持ち越さないようにしていただいた方がおすすめの場合もございます。
切り戻さない場合は、春になりましたら枯れた茎や葉を取り除いてください。
- Q5月半ばに鉢増しを検討しています。根がパンパン固まっている状態ですが、根は崩すべきでしょうか。
- A
本来の植え付け適期の春先や秋の時期に行う場合は、根が回っているようでしたら軽く崩していただいてもよろしいかと思います。
ただ、5月に入って蕾が付いている状態、開花前の状態で植え替えをご検討の場合は、今根を崩して根が傷むと、株が弱って花が咲かない場合もあるかもしませんので、お花が終わってから植え替えていただくのがおすすめです。
- Q春、元気な新芽がたくさん出ててきたのですが、株分けしたほうがよいでしょうか。
- A
フロックスオープニングアクトは、自然に分枝し、1株でコンパクトにまとまる、花数を多く出すように改良されていますので、株分けしなくても問題なくお育ていただけます。そのため、株分けをせずお育ていただいた方が、生育も安定し、花付きもよくなるかと思います。
もし、個人で楽しまれる目的で株を増やしたい場合や、株が大きくなり過密になった際に株分けをご検討さえる場合は、株が充実して鉢いっぱいに生育したタイミング、または花後の秋、翌春が適期かとなるかと思います。
- Q春はたくさんの花を咲かせてくれましたが、夏前に切り戻した後はちらほらとしか咲かなくなりました。株は元気な状態ですが、何が原因でしょうか。
- A
フロックス オープニングアクトは、満開後に切り戻しを行うことで再び花を咲かせ、晩秋頃までお楽しみいただける品種です。
ただし、最も花数が多い時期は5月上旬~6月中旬頃で、切り戻し後は初回の開花時ほど花数が多くならない場合があります。
また、夏の暑い時期は一時的に開花が休止することがあり、その影響で花数が少なくなっている可能性もございます。
株の状態に特に問題が見られないようでしたら、気温が下がり始める秋頃に再び花数が増えてくることもございます。
- Q毎年うどんこ病になってしまいます。どのように対処したら良いでしょうか。
- A
うどんこ病は主に春と秋の、日中乾燥していて、夜温が下がり湿度が上がる時期にかかりやすく、高温になると発生が収まる傾向があります。
うどんこ病は蔓延してしまうと薬剤散布しても治りにくいので、春と秋に発生する前に予防として薬を撒いていただくとよろしいかもしれません。
また、よく観察していただいてできるだけ早く発見して対応していただくのもポイントです。
管理の際は、風通しの良い環境を心がけていただき、毎年繰り返し発生する場合は、肥料の与え過ぎによる窒素過多が原因の一つとして考えられますので、施肥量にもご注意いただければと思います。






