忙しくてあまりガーデニングに手間をかけられない人はもちろん、体力に自信がなくなって庭終いを考えているガーデナーさんからも、じわじわと人気が出てきている宿根草(ペレニアル)。ローメンテナンスなだけじゃない!ここでは、宿根草の本当の魅力をご紹介します。
宿根草の魅力とは
地植えで根づけば植えっぱなしでも大丈夫な宿根草(ペレニアル)は、おしゃれなガーデンを無理なく維持するのに欠かせない強い味方です。植え替えの手間も必要なく、毎年お花を楽しませてくれるので、ローメンテナンスなだけでなく、長期的にみて経済的なメリットもあります。
春には新芽、夏には花、秋には色づく葉、冬には枯れた姿など、四季折々の魅力を感じられるのも宿根草ならでは。特に厳しい冬の寒さを乗り越えた後に訪れる春の芽吹きには、目を見張るほどの感動すら覚えます。
ただ、購入した花をすぐに楽しみたい!という方にとっては、1年目は物足りないと感じてしまうデメリットもあります。もし残念に感じている方がいるとしたら…2年目以降のパフォーマンスを知らないまま終わるなんてもったいない!新しい植物に植え替えるのはちょっと待ってみませんか。
1年目の育て方のポイント
宿根草は生長がゆっくりで、植えつけ1年目は満足いくパフォーマンスが期待できないかもしれません。1年目からたくさんの花が咲くものもありますが、その驚きのパフォーマンスは2年目以降になります。
宿根草の植えつけポイント
宿根草の植えつけ時期
真冬や真夏までに丈夫な株に生長させるために、その6週間以上前には植えつけが完了しているようにしましょう。春や秋の早めの植えつけがおすすめです。
宿根草の植えつけ場所
宿根草は生長するにつれて広がるため、成熟した際のサイズを考慮して、余裕を持ったスペースに植えましょう。
植えつけ1年目は、余ったスペースが淋しく感じるものです。大きく生長するまでは周囲に花苗などを植えてガーデニングを楽しんでください。
1年目の宿根草の育て方のポイント
水やりのポイント
植えつけ直後は、しっかりと水やりを行い、根が土にしっかりと定着するようにします。その後も、土が乾燥しないように注意して水やりを続けましょう。地植えの場合も、目安として植えつけ1年目は水やりを忘れないようにしましょう。
肥料やりのポイント
地植えで育てている宿根草は、特に肥料は必要ありません。鉢植えで育てている場合は、生育期に緩効性の置き肥をあげると花つきがよくなります。
夏越しのポイント
全ての宿根草が夏の日差しに弱いわけではありませんが、強い直射日光がを苦手とする植物は、早めに半日陰になる場所に移動させましょう。
湿気が苦手な宿根草は長雨で弱ってしまうと夏越しが厳しくなるので、梅雨前に雨の当たらない場所に移動させておきます。
地植えの場合は、真昼の太陽光を遮る遮光ネットや、西日を遮るトレリス、すだれなどを設置するのがおすすめです。
冬越しのポイント
宿根草の魅力は、植えっぱなしでも毎年花が咲きローメンテナンスで大丈夫なことです。耐寒性の強い宿根草は、そのまま屋外で冬越しができます。
寒冷地では、植物の株元の地表面をバークチップや腐葉土で覆い(マルチングと言います)、宿根草を寒さから守りましょう。
植え替えのポイント
冬を越して萌芽が見えてきたら、植え替えタイミングです!鉢植えで育てている場合は、春に年に一回植え替えをしましょう。
地植えで育てている場合は、植え替え不要ですが、株が老化して生育が悪くなったと感じた場合のみ春に年に一回植え替えをしましょう。
2年目からの変化と魅力
冬を越えた宿根草は、いよいよそのパフォーマンスを発揮します。1年目とは見違えるほどの生長ぶりをみせてくれるので、是非楽しみにしていてください。
さらに、3年目にはもっと盛り上がりを魅せてくれますよ。
イテアスノーフィズの植えつけから1年後
アルンクス シャンテリーレースの植えつけから1年後
早くその生長を見届けたい人には、秋植えがおすすめです。冬越しをした翌春には、立派な株にたくさんの花を咲かせて私たちを楽しませてくれます。
モナルダ フォーグの植えつけから半年後
宿根草よくあるご質問
- Q宿根草の花が咲き終わったらどうすればいいですか。
- A
宿根草の中には、咲き終わった花がらを切り取ることで返り咲きをするものもあります。そういった宿根草は、満開が終わったら花がら摘みを兼ねて株の1/2程度に切り戻すことをおすすめします。
とことんローメンテナンスに育てたい場合は、花が咲き終わった後に冬に地上部が枯れるので、枯れ葉をそのままマルチング材として活用することもできます。
- Q宿根草の寿命はどのぐらいですか。
- A
10年以上楽しめる植物も多い宿根草ですが、花つきが悪くなってきたなと感じたら数年に一度株分けをしてリフレッシュするとより長く楽しむことができます。
おすすめの宿根草
植物の国際ブランド「PW」は、日本の環境に適したコンパクトに育つペレニアル(宿根草)を厳選しています。植物選びに困ったら、是非参考にしてみてください。
まとめ
すぐに花を楽しみたいガーデナーさんは、手入れが行き届かない裏庭などで宿根草(ペレニアル)を楽しんでみてはいかがでしょうか。
ローメンテナンスなガーデニングを目指す一人でも多くの方に「1年目に水やりをする程度のお手入れなら私でも挑戦できるわ…」と感じていただけたら幸いです。気長に生長を待つガーデニングも、尊く美しい時間が流れていきます。
宿根草を取り入れることで、忙しい毎日の中でも自然とのつながりを感じ、心豊かなガーデニングライフを送ることができるでしょう。ガーデニング初心者の方も、ぜひこの機会に宿根草の魅力を感じてみてください。