イテアとは
イテアは、北米原産の落葉低木で、コバノズイナ(小葉の髄菜)やアメリカズイナ(アメリカ髄菜)とも呼ばれており、日本でも広く栽培されています。晩春から初夏には5~15cmの花穂をたくさん咲かせ、ほのかに香る香りも魅力的です。
イテアスノーフィズとは
イテアは花穂の重みで枝垂れ咲くのが一般的ですが、イテア スノーフィズは花茎が丈夫で、天に向かって花穂を伸ばします。濃い緑色の葉も厚みがあり丈夫で、病害虫の心配もほとんどありません。
ここではそんなイテア スノーフィズを上手に育てる育て方をご紹介します。
栽培カレンダー
※関東地方以西低地基準になります。地域やその年の気候、生育状態により、開花期やお手入れの適期などは変わります。栽培カレンダーは目安としてください。
イテアの育て方
日当たり・置き場所
イテアは、1日中日光がよくあたる場所から日陰まで、日当たりを選ぶことなく育てることができます。
日陰でも花を楽しむことができますが、花をたくさん楽しむにはできたら1日2~3時間以上日があたる場所で育てることをおすすめします。
植えつけ
買ってきた苗(15㎝PWポット苗やベビー苗)は、真夏と真冬を除いて周年植えつけ可能です。春と秋の植えつけ適期以外は根を傷めないように十分注意してください。
鉢植えの場合
初めはふた回り大きな鉢に植えつけ、根が張ってきたら30㎝前後の鉢に植え替えましょう。マグアンプKの中粒(効き目1年)か大粒(効き目2年)を、予め元肥として培養土に混ぜておきます。他は一般的な花苗と植えつけ方法は変わりません。以下を参考にして植えつけをしてみてください。
地植えの場合
以下を参考にして植えつけをしてみてください。
水のあげ方
地植えの場合
根が張れば特に水をあげる必要はありませんが、植えつけてから1年程度は土が乾いていたら水やりをするようにしてください。植えつけてから1年以上経っている場合は、夏に土が乾いているようであれば適宜水をあげてください。
鉢植えの場合
土の表面が乾いたら、たっぷり水をあげてください。目安として春、秋は1日1回。夏は水枯れしないように1日2回程度、最低でも1日1回はあげてください。真夏は特に水切れに注意します。
鉢の土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりとあげてください。
肥料のやり方
植えつけ時に元肥を施し、年2回花が咲き終わった後と1~3月に肥料をあげてください。
花が咲き終わった後にあげるお礼肥(おれいごえ)は、新芽を生長させるためのものです。1~3月にあげる寒肥(かんごえ)は、翌年の花を立派に咲かせるためのもので花の生長の決め手となる重要な肥料です。寒肥には、緩効性の有機肥料をあげましょう。
病害虫の予防と対策
丈夫なシュラブ(低木)で、病害虫の心配はほとんどありません。
害虫
5~7月はカイガラムシがつくことがあるので、見つけたら歯ブラシやへらなどでこそぎ落としましょう。成虫は足が退化しているため、植物からはがすことで駆除できます。但し成虫は薬剤が効きにくくなるので、幼虫のうちに駆除しておくことをおすすめします。 カイガラムシに効く薬剤を散布しましょう。
剪定
自然にコンパクトな樹形にまとまるので、原則剪定不要です。花が咲き終わったら来年の花芽を付け始める旧枝咲きのシュラブ(低木)なので、剪定が必要な場合は、花が咲き終わった6~7月頃に剪定をします。
冬越し
落葉樹のイテアですが、関東以西の暖地であればある程度葉を残して冬を越えます。こちらは2月の愛知県での様子です。何度か積雪もあった寒い冬でしたが、葉の数は少なくなるものの全ての葉を落とすことはありませんでした。
植え替え
鉢植えの場合
鉢植えで育てているイテアは2年に一度は植え替えすることをおすすめします。休眠期にふた回りほど大きな鉢や地植えに植え替えるようにしてください。
植え替えは、葉を落とした後の休眠期に行います。関東以西の暖地では、落葉して休眠期に入る11月下旬から翌年の3月頃までが植え替え時期です。寒冷地では、寒さで株が傷まないように、11月下旬から翌年の立春(2月上旬)までに植え替えをするといいでしょう。
地植えの場合
地植えの場合は、植え替えの必要はありません。
開花期:晩春~初夏
タイプ:落葉性
タイプ:旧枝咲き
剪定期:原則不要
最低温度:約-25℃
耐寒性ゾーン:5b~
樹高:60~90cm
樹幅:60~90cm
置き場所:日なた、半日陰、日陰
★★★★★
ポリネーター
フレンドリー