- 基本情報
- 育て方
アジサイとは
アジサイとは、アジサイ科アジサイ属の落葉シュラブ(低木)です。アジサイ属を総称してアジサイと呼ぶのが一般的ですが、狭義にはガクアジサイ(学名:Hydrangea macrophylla f. normalis)や手まり咲きアジサイ(学名:Hydrangea macrophylla f. macrophylla)のことを指します。数多くの種類があるアジサイの中でも、もっとも一般的なもので以下のような特徴があります。
一般的なアジサイは、旧枝咲きのアジサイです。、旧枝咲きのアジサイは、翌年花を咲かせるために花芽を前の年につけるため花の開花後すぐ7月頃に剪定をしないと誤ってその花芽を切り翌年花が咲かなくなってしまうことがあります。
アジサイは、一般的に土壌が酸性(pH5.0~5.5)だと青色のアジサイが咲き、土壌がアルカリ性よりに傾くと(pH6.0~6.5)、ピンク色のアジサイが咲きます。
八重咲きアジサイ
鮮やかなピンク色をした八重咲きの花が咲くアジサイ パラプルー。丸みのある小花のような装飾花が密集してこんもりとした丸い形になる、かわいらしい印象のアジサイです。キャンディカラーのピンクから濃いピンクに変化する花色が美しく、存在感があります。土壌のPH(土壌酸性度)によって花の色が変わり、酸性の土では紫色の花が咲くこともあります。
ここではそんなアジサイ パラプルーを上手に育てる育て方をご紹介します。
栽培カレンダー
鉢植えの場合
地植えの場合
※関東地方以西低地基準になります。地域やその年の気候、生育状態により、開花期やお手入れの適期などは変わります。栽培カレンダーは目安としてください。
アジサイ パラプル―の育て方
培養土
アジサイ用の培養土でも草花用の培養土でも問題なく育ちます。特に土質は選びません。
肥料
植えつけ時に元肥を施し、地植えの場合は落葉・休眠期に寒肥をあげてください。鉢植えの場合は、生育期に肥料をあげてください。
その他道具
スコップ、水やり道具、ガーデングローブ(軍手)、ハサミなどがあると便利です。
アジサイの日当たり・置き場所
アジサイは、1日中日光がよくあたる場所、もしくは午前中に日光がよくあたり午後は木陰のような日陰になる場所で育ててください。日本全国戸外で育てることができます。
鉢植えの場合
アジサイ(紫陽花)を鉢植えで育てる場合、室内で鑑賞を楽しむのは一週間程度を限度としましょう。ベランダに置くにせよお庭に置くにせよ、鉢は台の上に乗せて、風通しをよくしてください。また、真夏の直射日光を避けた日当たりのよい場所に置くようにしてください。
地植えの場合
アジサイ(紫陽花)を地植えする場合は、半日以上日があたる場所が望ましい(日陰では花つきが悪く、株が徒長しやすくなります)のですが、夏の直射日光は、葉が日焼けするのでおすすめしません。植えつけてから1年目は特に直射日光に敏感になっているので気をつけてください。
アジサイの植えつけ
買ってきた苗(15㎝PWポット苗やベビー苗)は、真夏と真冬を除いて周年植えつけ可能です。春と秋の植えつけ適期以外は根を傷めないように十分注意してください。
鉢植えの場合
初めは二回り大きな鉢に植えつけ、根が張ってきたら30㎝前後の鉢に植え替えましょう。マグアンプKの中粒(効き目1年)か大粒(効き目2年)を、予め元肥として培養土に混ぜておきます。他は一般的な花苗と植えつけ方法は変わりません。以下を参考にして植えつけをしてみてください。
地植えの場合
以下を参考にして植えつけをしてみてください。
アジサイの水のあげ方
梅雨の時期と言えば「アジサイ(紫陽花)」をイメージする方も多いと思います。それはアジサイ(紫陽花)が雨の多い時期にキレイな姿を見せるからです。アジサイ(紫陽花)は、水が不足することのないように乾燥に注意して育ててください。水が不足した状態を繰り返すと、花芽や葉先がちり、下葉が落ちてしまいます。
鉢植えの場合
土の表面が乾いたら、たっぷり水をあげてください。目安として春、秋は1日1回。夏は水枯れしないように1日2回程度、最低でも1日1回はあげてください。真夏は特に水切れに注意します。鉢の土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりとあげてください。
地植えの場合
根が張れば特に水をあげる必要はありませんが、植えつけてから2年程度は土が乾いていたら水やりをするようにしてください。植えつけてから2年以上経っている場合は、夏に土が乾いているようであれば適宜水をあげてください。
アジサイの肥料のやり方
鉢植えの場合
鉢植えの培養土の量には限りがあるので、生育期(3月頃新芽が動き出してから開花するまで)や開花期には肥料をあげるようにしてください。緩効性の置き肥を1カ月に1回程度、液肥(1,000~2,000倍)を1~2週間に1回程度あげてください。生育期にしっかりと肥料をあげると立派な株に生長します。
鉢植えで育てている場合、開花期(目安として6~7月)はP(リン酸)やK(カリ)を多く含んだ肥料をあげて、花をたくさん咲かせるように促進し根をしっかり育ててください。
地植えの場合
植えつけ時に元肥を施し、年2回1~3月と花が咲き終わった後に肥料をあげてください。1~3月にあげる寒肥は、寒さで庭木の生長がお休みする休眠期の間に、春からの生長を促し葉や花を充実させるための肥料のことです。花が咲き終わった後にあげる7~8月の肥料は、新芽を生長させるためのものです。
病害虫の予防と対策
アジサイは、病害虫に強い植物です。
害虫
植えつけ時に害虫防除のために殺虫剤を撒き、害虫の発生状況により市販のスプレータイプの殺虫剤または粒剤を使用してください。
病気
葉がたくさん茂り蒸れると、うどんこ病に感染することがあります。葉が白く粉がついているような状態になったらうどんこ病の可能性があります。うどんこ病にかかった葉はすぐに取り去りましょう。また、枝をすきこんで剪定をし風通しをよくしてください。
アジサイの剪定
花が咲き終わった後の剪定
アジサイ パラプル―は、旧枝咲きのアジサイです。咲き終わった花の花茎を7月下旬ぐらいまでに剪定をしてください。花が咲いた枝のみ剪定してください。花がつかなかった枝は翌年は花が咲くのでそのまま残しましょう。
休眠期の剪定
アジサイ パラプル―は、原則剪定不要です。枯れ枝を取り除く程度にとどめておいてください。
アジサイの植え替え
鉢植えの場合
PWのアジサイは生育旺盛です。 また根の状態を確認するためにも、鉢植えで育てているPWのアジサイは毎年植え替えすることをおすすめします。休眠期に二回りほど大きな鉢や地植えに植え替えるようにしてください。鉢増しすることが難しい場合は、以下の植え替え方法を参考にして来年も同じ鉢サイズでお楽しみください。
地植えの場合
地植えの場合は、植え替えは必要ありません。
開花期:夏
タイプ:落葉性
タイプ:旧枝咲き
剪定期:原則不要
置き場所:日なた、半日陰
★★★★☆
※目安としてください。管理方法や場所、株の状態によって表記より高い温度でも、枯死する場合があります。
アジサイのよくあるご質問
- お部屋で育てられますか。
鉢植えで販売しているアジサイでも、お部屋で楽しむのは一週間程度とし、その後は外やベランダで育てるようにしてください。
- 購入一年目は、鉢植えで育てたいと考えております。どの程度の鉢サイズがよいでしょうか。
目安として、17cmポット購入の際は30cm鉢に、15cmポット購入の際は24cm鉢へ植え替えください。重要なのは鉢サイズよりも土容量になります。浅い鉢でなく深い鉢を利用してたっぷりの土で育ててください。
- 株がどんどん生長してきました。大きな鉢に植え替えした方がよいでしょうか。
お花が咲いている時期は、アジサイの生育が活発な時で、根も活発に動きます。根が活発に動いている春の時期に、植え替えを行うと根を傷つけ、ダメージを与えてしまう可能性がございます。植え替えは、植物にとって多少なりともストレスを与えます。植物の状態をみて、植え替えを急ぐ必要がなさそうであれば、休眠期(冬)まで植え替えを待つ方がよいかもしれません。