花がたくさんある庭も素敵ですが、庭に1本の木があるだけで景観に立体感が生まれ、家全体の雰囲気が大きく変わります。

ただ、「木を植えたい!」と思って園芸店やホームセンターに来てはみたものの、種類がたくさんあり過ぎて何を選んだらいいか分からず悩まれている方も多いのではないでしょうか。

木は大きく根を張るので、いったん植えると交換するのが大変!ここでは、後から後悔しないために、植える前に知っておきたい木の選び方のポイントをご紹介します。

常緑樹と落葉樹の違い

庭に植える木は、性質上大きく分けて常緑樹落葉樹があります。庭木を植える目的に応じて、常緑樹を選んだ方がよいのか落葉樹を選んだ方が良いのかが変わるので、まずはそれぞれの特徴を抑えておきましょう。

常緑樹とは

庭木の選び方のポイント

常緑樹とは、一年中葉をつけている樹木のことです。一年を通じて葉が茂っているため、目隠しなどに最適です。生垣に使われる樹木のほとんどが常緑樹で、重みのある樹木が多くあります。シマネトリコ、オリーブ、アベリアなどが常緑樹になります。

落葉樹とは

庭木の選び方のポイント

落葉樹とは、一定の季節に葉を落とす樹木のことです。冬の間は葉が落ちて春になると新芽が出る落葉樹がほとんどですが、まれに乾燥期に落葉する落葉樹などもあります。春から秋にかけて葉を茂らせ、夏は心地よい木陰冬は温かい陽だまりを作ってくれるのが落葉樹の特徴です。アオダモ、スモークツリーのほかアジサイなども落葉樹にあたります。

高木とシュラブ(低木)の違い

また、樹木は生長した木の高さによって高木シュラブ(低木)に分けられます。

シュラブ(低木)3m未満の樹木で、日本の庭木のほとんどがシュラブ(低木)になります。近年では剪定をしなくてもコンパクトにまとまるお手入れ簡単なシュラブ(低木)がたくさん開発されています。
高木3m以上の樹木で、公園や森でよく見かけます。しっかりとした太い幹になります。

庭木を植える目的別ポイント

木漏れ日から差し仕込む光や風で揺れる枝葉の音、庭を包み込む花の香り、開花や紅葉で季節の移ろいなどを感じ、私たちの生活を豊かにしてくれるのも庭木の魅力です。ただ、庭に植える木は、見た目が好みであることも大事ではありますが、実は目的に応じた樹種を選ぶことが何よりも大切になります。

家を魅力的に見せるため

庭木の選び方のポイント

家の周りに木が植えてあると、家全体の雰囲気がアップします。家のデザインに合うような樹種を選んで、シンボルツリーとして取り入れたり、シュラブ(低木)などで敷地の境界をデザインしたり、家を魅力的に見せる目的で木を植えることは多いものです。

家を魅力的に見せる目的で植える場合は、常緑樹でも落葉樹でもこだわりなく選ぶことができます。洋風、和風、南国風、北欧風など、家の雰囲気に合う庭木を選んで素敵な演出をしてみましょう。

目隠しのため

庭木の選び方のポイント

道路や隣家から丸見えになるリビングや、お風呂場・トイレの窓など外から見えてほしくない場所を庭木で隠すという目隠しを目的とした庭木は緑も楽しめていいものです。そんな目隠し用の庭木におすすめなのは常緑樹になります。針葉樹や常緑広葉樹など、一年中葉をつけている常緑樹は、落葉樹とは異なり冬の間もしっかりと目隠しの役目を果たしてくれます。美しい葉色や花を楽しめる植物の国際ブランド「PW」のアベリア常緑樹で、低い生垣にもおすすめです。

季節を感じるため

ニシキギアンフォゲッタブルファイヤー

その時々の季節を感じることができるのも樹木ならではの魅力になります。生活に季節感を取り入れるのにぴったりなのが、季節の花や秋の紅葉を楽しめる庭木たちです。

イロハモミジやニシキギ アンフォゲッタブルファイヤーディエルヴィラ ぶんぶんツリーなどは美しい紅葉を楽しむことができます。アメリカヤマボウシ(ハナミズキ)は、春の花や新緑、夏の濃い緑、秋の紅葉と赤い実を楽しむこともできます。落葉樹の方が季節により大きく表情を変えるのでおすすめです。ただ、紅葉が楽しめる落葉樹でも、イチョウやけやきなどは高木になってしまうため住宅の庭木には不向きです。2m以下のサイズに生長する庭木を選べば、自分で剪定することが可能です。

キンモクセイやジンチョウゲ 姫ライラックなどは、花の香りで季節を感じることができる常緑樹になります。

果実を採るため

庭木の選び方のポイント

「自分の育てた木で収穫する楽しみを味わいたい!」果実のなる庭木(果樹)ならそんな子供の頃に抱いた夢も叶います。気軽に収穫を楽しめる果樹は、金柑やユズ、梅、ブルーベリーなどがあります。

樹木のお手入れに多少の手間をかけることができるのであれば、ブドウやキウイ、スペースが広ければビワ、柿、夏ミカンなど選択肢も増えます。小さなお庭の場合は、鉢植えでレモンやオリーブなどの収穫に挑戦してみてもいいですね。

夏の直射日光や西日を避けるため

庭木の選び方のポイント

夏の強い日差しを遮る木陰は、人にとっても植物にとってもありがたい存在です。南側や西側の大きな窓が木陰になるように考えて木を植えれば気温も低く抑えられ、省エネにも一役買ってくれます。目隠しも兼ねたければ常緑樹を、冬は日差しを取り入れたければ落葉樹を植えてみましょう。西日を遮りたい場合、高木だと窓の前は幹だけということにもなりかねないのでシュラブ(低木)を選ぶとよいでしょう。

日陰の庭を作るため

庭木の選び方のポイント

日陰の庭でも育つ花苗は限られているのですが、日陰の庭でも明るければ花を咲かせる庭木は意外にあるものです。暗いイメージの日陰の庭でも、庭木を1本植えるだけでその印象はパッと明るくなります。コルヌス ゴールデンシャドウズディエルヴィラ ぶんぶんツリーは日陰でも育つ庭木で、半日陰であればヤマアジサイノリウツギアナベル(アメリカあじさい)などの紫陽花も育ちます。

庭木を植える場所別ポイント

庭木は、植える目的だけではなく場所によっても選び方が変わってきます。

玄関アプローチ

庭木の選び方のポイント

玄関は家の顔になります。玄関アプローチに余裕があれば、シンボルツリーになるような木を植えるのもおすすめです。秋冬に明るい雰囲気にしたければ落葉樹を選びましょう。足元にはクリスマスローズやホスタ、ヒューケラなど日陰に強い植物を植えてみましょう。南向きの日当たりの良い玄関アプローチだったらサルスベリ ブラックパールなど花も美しい木を植えてもいいですね。足元を季節の花で彩りましょう。狭いスペースであればアベリアなどの常緑低木を選びましょう。いずれにしても、家を魅力的に見せることを意識して選びましょう。

通路沿い

庭木の選び方のポイント

通路周りに木を植える際は、まず通行の邪魔にならないものを選ぶことが大切です。横に大きく枝が広がる樹種やとげのあるものなどは避けましょう。雑木林風にしたい場合はカエデなどの落葉樹とアジサイなどのシュラブ(低木)の組み合わせも素敵です。刈り込んで形を作ることのできるツツジなども使いやすいでしょう。

住宅の西側(西日対策)

庭木の選び方のポイント

西日対策として住宅の西側に植える木は、よく葉が茂り丈夫な樹木が向いています。カナメモチや、株元に直接日が当たらなければソヨゴなどの常緑樹は目隠しになりつつ一年中西日を遮ってくれます。落葉樹を選んで冬は太陽の光を取り入れるのも良いでしょう。

浴室・脱衣所などの目隠し

庭木の選び方のポイント

浴室・脱衣所などの目隠し目的の庭木の場合は、一年中葉を茂らす常緑樹を選びましょう。ただ、目隠し用の庭木を常に美しく保つためには毎年の剪定が欠かせません。あまり生長スピードが速い木を植えてしまうと剪定の手間が大変になることもあります。刈り込みにも強いキンモクセイ、カナメモチなどの常緑樹は同じ高さをキープしやすくおすすめです。

お庭(シンボルツリー)

庭木の選び方のポイント

オリーブやシマトネリコ、ジューンベリー、ハナミズキ、ヒメシャラ、ソヨゴ、明るい斑入りの葉が特徴のコルヌス ゴールデンシャドウなどはシンボルツリーとしても人気があります。シンボルツリーに向いているのは、生長スピードが速すぎず、あまり高くなりすぎない樹木です。

高木になってしまうと手入れも大変で、業者を頼んでクレーンで剪定するということにもなりかねません。樹高が高くなりすぎない株立ちのものを選ぶのがおすすめです。

まとめ

何年も育てる庭木だからこそ、病害虫の心配が少なく、できるだけローメンテナンスで育つ木を選ぶのがおすすめです。植物の国際ブランド「PW」には、自然に樹形が整う剪定不要なシュラブ(低木)を種類豊富に展開しています。植える目的や場所に合った木を選んで、木と暮らすツリーライフを是非楽しんでくださいね。

PWとは、植物の国際ブランドPROVEN WINNERS(プルーブンウィナーズ)の略称。PW JAPANは、世界中の育種家が生み出す品種から、日本の環境に適した高い基準をクリアした品種のみを厳選しています。だから初心者でも失敗が少なく育てれます。植物選びの安心マーク「PW」が目印です。是非お店やネット上で探してみてください。

シュラブ(低木)